クアルコムはAI需要拡大の追い風を受ける=ロイター

【シリコンバレー=清水孝輔】米半導体大手クアルコムが7月31日発表した2024年4〜6月期決算は、売上高が前年同期比11%増の93億9300万ドル(約1兆4000億円)、純利益は18%増の21億2900万ドルだった。生成AI(人工知能)の普及で追い風が吹くスマートフォン向けが堅調だった。

24年7〜9月期の売上高は95億〜103億ドルになるとの見通しを示した。好調な決算発表を受け、クアルコムの株価は31日の米株式市場の時間外取引で一時同日終値から約7%上昇した。

4〜6月期は主力の携帯端末向け半導体の売上高が前年同期比12%増の58億9900万ドルだった。自動車向けは87%増の8億1100万ドル、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」向けは8%減の13億5900万ドルだった。

韓国サムスン電子は7月、生成AIを搭載した折りたたみ式スマホ「ギャラクシーZフォールド6」を発表した。サムスンはこの先端スマホにクアルコムの半導体を採用した。スマホ大手が生成AIの機能拡充を競うことで、クアルコムは恩恵を受けている。

米調査会社IDCによると、24年4〜6月のスマホ世界出荷台数の速報値は前年同期比6.5%増の2億8540万台だった。今後は生成AI機能を搭載したスマホが市場拡大をけん引する見通しだ。

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