フィリピン外務省は27日、南シナ海でフィリピンが実効支配するセカンド・トーマス礁にある軍の拠点に民間の輸送船1隻がフィリピン沿岸警備隊の警護を受けながら生活必需品の補給を行ったと発表しました。

補給活動をめぐっては、南シナ海の領有権をめぐるフィリピンと中国の対立を背景にこれまでフィリピン軍の船が中国海警局の船から妨害を受ける事案が相次ぎ、両国は緊張を緩和するため今月、暫定的な取り決めに合意しました。

フィリピン外務省によりますと、27日の活動は新たな取り決めのもと初めて行われ、中国の妨害を受けることなく実施できたとしています。

これに対し、中国外務省は「事前に通報を受け、その場で人道的な生活物資であることを確認した」として、中国側が求めた手順に沿った形で行われたと強調しました。

一方で、フィリピン外務省は事前の通報はしておらず、積み荷の確認も受けていないと否定し、双方の主張に食い違いも生じていて、事態が鎮静化に向かうのかが焦点です。

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