台湾当局によりますと、台風3号は現地時間の25日午前0時ごろ、太平洋側の宜蘭県付近に上陸しました。

台風の上陸前から各地で風や雨による被害が相次ぎ、現地時間の25日午後2時までに3人が死亡したほか、台湾の広い範囲で合わせて380人がけがをしました。

台風3号は上陸から4時間余りのちに台湾海峡に抜けましたが、その後も台湾では南部を中心に雨が降り続いていて、山間部では25日だけで雨量が1000ミリを超えたところもあります。

川の増水や土砂崩れなども相次ぎ、花蓮県では鉄道の橋が流されてレールが宙に浮いた状態になりました。

風や雨の強い状態はところによって、25日夜以降も続く見通しで、各地で当局の呼びかけに応じた、およそ1万2000人の住民が自宅などから避難しています。

台湾国防部は今月22日から26日までの予定で実施していた、年に1度の大規模な軍事演習を25日の昼で中止し、部隊を災害救助に振り向けました。

フィリピン ルソン島でこれまでに21人の死亡確認

台風3号が接近したフィリピンでは、大雨が続いた影響で各地で土砂崩れや浸水が相次ぎ警察当局は首都マニラのあるルソン島でこれまでに21人の死亡を確認しました。

マニラでは25日、大雨で氾濫した川の水が引き、避難者が水に浸かった住宅に戻り、清掃作業などに追われました。

フィリピンの災害対策当局は台風3号などによる大雨の影響で、フィリピン全土で111万人余りが被災したと発表しています。

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