【NQNニューヨーク=稲場三奈】24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落して始まり、午前9時35分現在は前日比147ドル14セント安の4万210ドル95セントで推移している。前日夕に四半期決算を発表した大型ハイテク株に売りが出ており、市場心理を悪化させている。ダウ平均の下げ幅は一時300ドルを超えた。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、テスラが12%下落する場面がある。前日夕に発表した2024年4〜6月期決算では1株利益が市場予想を下回ったほか、ロボタクシー(自動運転タクシー)の発表延期を明らかにし、売りが膨らんでいる。グーグルの親会社、アルファベットも安い。前日発表の24年4〜6月期決算で売上高が市場予想以上だった一方、動画投稿サイト「YouTube」向けの広告収入が市場予想に届かなかった。
市場では、「大型株の決算発表後のネガティブな反応が続いており、投資家心理が弱気に転じている」(SIAウェルス・マネジメントのコリン・チェシンスキ氏)との声が聞かれ、ハイテク株を中心に売りが波及している。ダウ平均の構成銘柄では、アップルやマイクロソフトが下落している。
ニューヨーク連銀前総裁のビル・ダドリー氏は24日のブルームバーグ通信の記事で「9月会合まで利下げを待つのは景気後退のリスクを不必要に増やす」と述べ、30〜31日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを始めるべきだとの見方を示した。米景気減速への懸念が意識されたのも株式相場の重荷になっている面がある。
そのほかの個別では、朝に四半期決算を発表したビザの下げが目立つ。マクドナルドやナイキ、ボーイングも売られている。一方、メルクやベライゾン・コミュニケーションズなどは高い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続落して始まった。エヌビディアやメタプラットフォームズが下落している。
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