【北京=塩崎健太郎】中国人民銀行(中央銀行)は22日、2024年4月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)を発表し、優良企業に適用する貸出金利の参考となる1年物を年3.45%で据え置いた。銀行の利ざや確保を考慮して金融緩和を見送ったとみられる。
人民銀行はLPRを毎月公表し、事実上の政策金利と位置づける。1年物は8カ月連続で据え置いた。住宅ローン金利の目安となる期間5年超のLPRも据え置き、年3.95%とした。2月に年4.20%から引き下げていた。
LPRの公表に先立ち市中銀行向けに1年間の短期資金を融通する中期貸出ファシリティ(MLF)金利を据え置いていた。MLFの金利はLPRを算出するベースとなる。
中国経済の回復力は鈍い。中国国家統計局が16日発表した1〜3月の新築住宅の販売面積は前年同期比23.4%減だった。23年通年の8.2%減を上回るペースで推移する。不動産不況を起点とした内需不足の状態が続いている。
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