ベトナム共産党は18日、最高権力者のグエン・フー・チョン書記長(80)が体調不良のため、治療に専念すると発表した。国営メディアなどが報じた。詳しい健康状態は明らかにしていない。

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 国営ベトナム通信などによると、集中治療のための態勢を整えるよう、党指導部が医療の専門機関に指示したという。権力序列2位のトー・ラム国家主席が、党の最高機関の政治局や中央委員会を一時的に統括する。

 共産党が一党支配するベトナムでは、党書記長が権力序列のトップにある。チョン氏は2011年に書記長に就任し、現在3期目。異例の長期政権を敷き、汚職撲滅運動で多数の党幹部らを処分し、解任してきた。近年は健康不安がたびたび取りざたされ、公の場に姿を現す機会が激減していた。

 また、党政治局は18日、チョン氏に「金星勲章」を贈ることを決めた。国営メディアは「党と国家に並外れた貢献をした個人に与えられるベトナム最高の栄誉」としている。(バンコク=大部俊哉)

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