トーマス・クルックス容疑者が暮らしていたとされる住宅(16日、米ペンシルベニア州)=ロイター

【ワシントン=時事】米連邦捜査局(FBI)は17日、トランプ前大統領を狙った銃撃事件に関する捜査状況を議員に説明し、トーマス・クルックス容疑者が所有していた携帯電話でトランプ氏やバイデン大統領の画像を検索していたと明らかにした。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が報じた。

FBIはクルックス容疑者の動機解明に向け、特定の思想や政治的信条がないかなどを調べている。ただ、これまでに有力な証拠は得られておらず、政治家を狙った「国内テロ」の可能性も視野に捜査を続けている。

FBIは上下両院議員らと非公開の電話会議を行った。会議の出席者が同紙に語ったところでは、容疑者はトランプ氏が出席する集会や民主党全国大会の日程などを携帯で検索。トランプ氏らのほかにも、FBIのレイ長官やガーランド司法長官に加え、英王室メンバーら多数の著名人の画像を調べていたという。

このほか、容疑者が自身の精神状態に不安を抱いていたことが判明。自宅に残していた携帯でうつ病に関しても検索していたという。ただ、レイ長官は議員との電話会議で「捜査は初期段階にある」と述べ、臆測を控えるよう呼び掛けた。

一方、国土安全保障省の監察総監室は17日、銃撃事件に関わる大統領警護隊(シークレットサービス)の警備態勢について調査を開始したと発表した。警護隊のチートル長官は22日、下院の公聴会に出席し、事件時の警備態勢について証言する。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。