欧州連合(EU)の欧州議会は16日、6月の選挙後、初の本会議を開き、新しい議長にロベルタ・メツォラ氏(45)を賛成多数で選出した。メツォラ氏は改選前の2022年から議長を務め、再任となる。

 メツォラ氏は地中海の島国マルタ出身。EUの外相にあたる外交安全保障上級代表のスタッフを務めた後、13年に欧州議会議員に当選し、最大会派「欧州人民党(EPP)」に所属する。欧州議会では3人目の女性議長で、任期は27年まで。

 6月に実施された欧州議会選では、EUの現状に懐疑的な「右翼ポピュリズム」の政党が議席数を伸ばした。メツォラ氏は結果を踏まえて、「私たちは人々を排除し、人々を遠ざけるゼロサム思考から抜け出す必要がある。欧州議会では、破壊ではなく、構築を望んでいる」と語った。(ブリュッセル=牛尾梓)

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