トランプ氏が6月に参加したイベントの入場口。来訪当日はさらに警備が強化され、空港のような手荷物検査も実施された

【フェニックス=八十島綾平】トランプ前大統領が参加するイベントでは通常、シークレットサービスによる厳重な警備が敷かれる。今回の襲撃手法はまだ明らかになっていないが、屋外のイベントだったことで警備の隙できた可能性もある。

6月の中西部ミシガン州デトロイトでの屋内大規模イベントでは、全日程のうちトランプ氏が来訪する日だけ警備がより厳重になった。

入り口の数は一つに絞られ、国際線の飛行機に乗るときと同様のセキュリティー確認があった。入場口の周辺も、来訪当日になるとシークレットサービスの職員が警護に当たっていた。

全入場者はリュックサックの持ち込みを禁止される。携帯を許されるのはポーチなど小さいバッグのみで、中身はすべて取り出して検査される。

記者が入場した際には米運輸保安局(TSA)の職員が手荷物を検査し、カメラも武器や爆発物を隠したものでないか確認するためその場で起動させられた。

ただ、一度会場内に入ってしまえばその後の行動は比較的自由になる。トランプ氏が演説を始めた後も、何かを投げれば届くくらいの距離まで近づいて写真を撮ることができた。

トランプ氏は自身が大統領だった時期には、屋外では防弾ガラスを前に置いて演説をしていたこともあった。だが、今回の大統領選ではトランプ氏は防弾ガラスは置いていない。

今回のペンシルベニア州での選説は、屋外の開けた場所で開催された。安倍晋三元首相や岸田文雄首相への襲撃が起きたのも屋外でのイベントだった。近くの建物の屋根に狙撃者がいたという情報もある。

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