ロシア外務省は12日、ロシアが実効支配する北方領土・歯舞群島の貝殻島周辺海域で、日ロ間の民間協定で行われているコンブ漁を、15日から停止すると発表した。同島の灯台の修理・点検が終わるまでとし、再開の時期は示していない。

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 今年のコンブ漁は5月に操業条件の交渉が妥結し、6月15日に始まったばかり。だが、島の灯台が消灯しており、日本側が安全な航行の観点から、外交ルートを通じて復旧を申し入れていた。

 ロシア外務省は「他の船からは故障の報告はなかった。ロシア側はコンブ漁を含めた安全な航行のため、(灯台の)安定的な稼働を『求められた』」と主張。「事故を未然に防ぐため、貝殻島周辺での日本の操業を停止すると決定した」と、日本側に責任があることを強調した。

 日本はロシア側に今年の採取権料として8037万円を支払っており、9月末までにコンブを3千トン、チガイソやスジメを含む褐藻類を3360トン採取する計画となっている。

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