アメリカはトランプ前政権の2018年、通商拡大法232条に基づき
▽鉄鋼製品に25%
▽アルミ製品には10%の関税を上乗せして
輸入を制限する措置を導入しました。

この措置は国や地域によって除外措置が設けられ、現在はメキシコからの製品には関税がかけられていません。

このためバイデン政権は中国などの製品がメキシコを経由することで、不当に関税を免れてアメリカに輸入されているとして10日、メキシコ政府と共同で新たな対策を発表しました。

具体的には、メキシコからの輸入で関税の上乗せを除外するためには
▽鉄鋼は生産工程の一部がメキシコやカナダなどで行われていること
▽アルミについては製錬の工程が中国などでは行われていないという条件を課すとしています。

また
▽メキシコ政府も国内の輸入業者に対して原産国の情報を提供するよう求めるとしています。

バイデン政権は中国政府の補助を受けて過剰に生産された安価な製品によって、アメリカの労働者が打撃を受けているとしていて、国家経済会議のブレイナード委員長は記者団に「前の政権が対処できずに大きな抜け穴となっていた問題を修正する措置だ」と述べました。

バイデン政権としては秋の大統領選挙を前に、国内産業や雇用を守る姿勢を打ち出すねらいがあります。

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