モスクワの裁判所は9日、北極圏の刑務所で2月に獄死したロシアの反政権派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の妻ユリアさんについて、捜査当局に逮捕を認める決定をした。インタファクス通信が伝えた。指名手配されることになる。ただ、ユリアさんはロシア国外に滞在しており、すぐに逮捕される危険はないとみられる。

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 同通信によると、ユリアさんは、外国からの身柄引き渡しや、ロシア国内での拘束から2カ月間の拘置が認められた。

 有罪の場合、30万~60万ルーブル(約111万円)の罰金や2~6年の禁錮刑を言い渡される可能性がある。

 ロシア当局は、ナワリヌイ氏は2月、散歩後に意識を失い、救命措置を施したが死亡したとしている。3月1日にモスクワで葬儀が行われた。

 当局は、ナワリヌイ氏の死因を「自然死」と主張するが、劣悪な刑務所での生活が命を縮めたとの批判も強い。ユリアさんは夫の遺志を継ぎ、「さらに激しく闘いを続ける」と宣言していた。

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