米軍のICBM発射実験(2017年、カリフォルニア州)=ロイター

【ワシントン=共同】米国防総省は8日、開発中の新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「センチネル」の費用が当初見込みより増大し、計画に数年の遅れが出る見通しだと明らかにした。中国やロシアが核戦力を増強する中、1970年代に配備された米軍のICBM「ミニットマン3」の老朽化が指摘されており、新型開発の遅れは懸念を呼びそうだ。

ICBMは、戦略爆撃機、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と合わせ、トライアドと呼ばれる核の3本柱の一つ。

国防総省によると、センチネルは国家安全保障に必要不可欠であり、低予算で同様の能力を提供できる代替手段がないなどの理由から開発計画の継続が認められた。

費用は2020年9月に出された見積もりより81%増の1409億ドル(約22兆円)に達する見通し。審査を担当した同省高官は「トライアドは国防の土台であり、センチネル開発は歴史的な計画だ」と説明。空軍に対し、将来の適切な予算管理のため計画を再構築するよう指示したと述べた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。