中国の王毅外相とインドのジャイシャンカル外相は、中国とロシアが主導する枠組み、上海協力機構の首脳会議が開かれていた中央アジアのカザフスタンで4日、会談しました。

中国外務省によりますと、この中で王外相は「双方は2国間関係を戦略的な観点から扱うとともに意思疎通を強化し、意見の隔たりを適切に処理すべきだ」と述べ、両国関係の安定化を図る考えを示しました。

一方、インド外務省によりますと、ジャイシャンカル外相は「国境地域での平和と平穏は常に守られなければならない」と述べ、過去に合意された協定などを順守する重要性を再確認しました。

そして、両外相は国境が定まっていない係争地について、早期の問題解決に向けて外交や軍の当局者による対話を強化していくことで一致しました。

中国とインドは、大規模な軍事衝突を防ぐための暫定的な国境として「実効支配線」を協定で定めていますが、周辺では衝突が断続的に起きていて、2020年6月には双方に死傷者が出ました。

両国の主張が平行線をたどる中、いまもそれぞれが一定の兵力を配備するなど緊張が続いており、対話の強化が関係改善につながるかが焦点です。

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