今回のG20は、外国為替市場でアメリカでの早期の利下げ観測の後退からドルが買われ円安ドル高が進むなかで開催されました。

主な議題は気候変動対策や途上国支援の問題で共同声明も採択されませんでしたが、会議の中では、アメリカの金利が高いなか新興国からの資金の流出やドル建ての債務の膨張を懸念する声も出たということです。

一方、今回はG20にあわせて日米韓やG7の財務相の会合が開かれ、為替の過度な変動は経済に悪影響を与えるとして緊密に協議していくことなどを確認しました。

一連の会議を終えた鈴木大臣は会見で「為替市場の動向については日韓や日米、日米韓の枠組みで緊密な意思疎通を行うことができた。特に初めてとなる日米韓財務大臣会合が実現し幅広い協力をうたった共同声明をまとめることができたことは画期的な成果だ」と述べました。

また植田総裁は「為替の円安方向の動きによる輸入価格の上昇が物価上昇に影響を与える可能性はある。無視できない大きさの影響が発生した場合は金融政策の変更もあり得る」と述べ、為替動向を注視する考えを示しました。

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