イスラエル国防省傘下の「占領地政府活動調整官組織(COGAT)」は27日、病気やけがをしたパレスチナ自治区ガザの子どもら68人をエジプトなどに移送させたと発表した。傷病者の避難は5月以来だという。「ガザの医療負荷を緩和する取り組みの一環だ」としている。

 発表によると、イスラエルは同国とガザ南部の境界にあるケレムシャローム検問所を通じて、子どもたちと付添人ら68人をエジプトなどに出発させるべく協力をした。「米国やエジプト、国際社会」との調整のもとで行ったとしている。

 イスラエル軍は5月上旬にラファでの地上作戦の開始に伴い、エジプトとガザ南部をつなぐラファ検問所を閉鎖。世界保健機関(WHO)によると、傷病者の避難はそれ以来実施されていなかったという。WHOの地域事務局長は「歓迎すべき一歩だが、まだ1万人以上の患者がガザの外での治療を必要としている」とX(旧ツイッター)に投稿した。(エルサレム=根本晃)

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