22日、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市で、イスラエルの攻撃後に救助活動をする人たち=ロイター

【エルサレム=共同】中東の衛星テレビ、アルジャズィーラは22日、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市の2つの地域でイスラエル軍の攻撃により少なくとも42人が死亡したと報じた。一方、軍は21日、最南部ラファ近郊を攻撃し、ガザ保健当局によると、少なくとも25人が死亡、50人が負傷した。

ラファ近郊の現場は、AP通信などによると軍が「人道地区」と称し市民に退避を促す南部マワシ地区の付近。多くの避難民がテント生活を送る地域に戦車で砲撃したとみられる。イスラエル軍は「人道地区内に攻撃していない」と主張した。

軍はイスラム組織ハマスの戦闘員らが民間人を盾にして潜んでいると主張し、人道地区周辺をたびたび攻撃している。ロイター通信はラファ西部や北部に軍用車を展開させていると報じた。ガザ保健当局は22日、戦闘開始後のガザ側死者は3万7551人になったと発表した。

軍は16日、人道支援物資の搬入を増やすため、ガザ南部の一部で軍事活動の「戦術的な一時停止」を開始したと表明した。APによると、国連のグテレス事務総長は21日、支援物資を積んだトラックの大部分が略奪されており「無法状態」が支援を極めて困難にしていると指摘、停戦をあらためて求めた。

一方、イスラエル軍は21日、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラの軍事施設などを標的とした空爆をレバノン南部の4カ所で実施したと発表した。ヒズボラもイスラエル北部を無人機やロケット弾で攻撃したと主張しており、緊張が続いている。

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