韓国の脱北者団体は、20日夜、南北の軍事境界線に近い場所からビラなどを入れた袋をぶら下げた大型風船20個を北朝鮮に向けて飛ばしました。

袋には「唯一の祖国、大韓民国」などと書かれたビラ30万枚や、韓国のドラマなどを記録したUSBメモリー5000個のほか、1ドル札3000枚が入っています。

団体はこれまでも繰り返しビラなどを飛ばしていて、パク・サンハク代表は6月13日、取材に対して「今後も北の人びとに向けて北の実情を知らせるビラなどを愛を込めて送る」と述べていました。

一方、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記の妹、キム・ヨジョン(金与正)氏は21日、ビラに反発する談話を出し、対抗措置をとることを示唆しました。

北朝鮮は5月以降、ビラが飛ばされるたびにごみをぶら下げた風船を韓国に多数飛ばしていて、韓国軍が警戒を強めています。

一方、韓国軍は北朝鮮軍の兵士数人が20日、南北の軍事境界線を一時越えたため警告射撃をしたところ、兵士たちが戻っていったと21日発表しました。

北朝鮮軍は境界線付近で地雷埋設や道路の補強工事などを続けていて、韓国軍は今回も含めて作業中の兵士が誤って境界線を越えるケースが相次いでいるとしています。

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