【NQNニューヨーク=川上純平】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落して始まり、午前9時45分現在は前日比166ドル42セント安の3万8480ドル68セントで推移している。政治不安を背景に、フランスなど欧州の株式相場が軟調に推移している。運用リスクを避ける動きが広がり、米株にも売りが波及している。
14日の欧州株式市場ではフランスの代表的な株価指数であるCAC40の下落率が2%を超える場面がある。ドイツ株にも売りが出ている。6〜9日投開票の欧州議会選の結果を受けてフランスで国民議会(下院)解散と選挙の実施が決まった。欧州の政治情勢が不安定になるとの懸念が改めて意識されている。
米株式市場では多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数が13日まで連日で最高値を更新した。主力株には高値警戒感から利益確定売りも出やすい。
もっとも、ダウ平均の下値は堅い。今週に発表された米物価指標がインフレ鈍化の流れが続いていることを示した。米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げに動くとの観測は米株相場を支えている。
ダウ平均の構成銘柄ではキャタピラーやトラベラーズ、ボーイングが安い。半面、セールスフォースが上昇している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落して始まった。
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