9日、米西部ネバダ州の選挙集会に出席したトランプ前大統領=ロイター

【ワシントン=共同】11月の米大統領選で返り咲きを狙うトランプ前大統領は9日、激戦州の西部ネバダ州で演説した。敗北した前回2020年の大統領選の結果を覆そうとトランプ氏支持者が議会を襲撃した事件は警察に促されて起きたとする根拠のない陰謀論を展開し「仕組まれた」と訴えた。訴追された支持者らを「闘士」と称賛した。

トランプ氏は21年1月に起きた議会襲撃事件を誘発したとして起訴された。自身や支持者を正当化しようと事実に基づかない持論を繰り返しているが、民主主義の根幹を揺るがせたとして事件を問題視する無党派層の支持が遠のきそうだ。

炎天下で演説したトランプ氏は、議会を襲撃した支持者について「不正な選挙に抗議しようとしただけだ。警察が(議会に)入れと言った。恐ろしいことだ」と述べた。自身の捜査を担当するスミス特別検察官を「頭の悪いろくでなし」とののしった。

トランプ氏は今年3月の選挙集会でも、事件で有罪となり服役している支持者を「愛国者だ」とたたえて敬礼し、物議を醸した。政権に復帰すれば服役している支持者に恩赦を与える考えも示唆している。

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