天安門事件から35年となった4日夜、香港のビクトリア公園で日本人男性が地元警察に一時連行された。警察は朝日新聞の取材に、同日夜に1人の日本人を連行し、その後釈放したと明らかにした。
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香港メディアが報じた映像などによると、男性は公園内で太鼓をたたきながら読経した。男性は「飯村行雄」と名乗ったという。
香港では2020年に香港国家安全維持法(国安法)が、今年3月には同法を補完する形で国家安全維持条例がそれぞれ施行され、中国や香港政府に批判的な言論は厳しく取り締まられている。
同公園では2019年まで毎年6月4日に大規模な追悼集会が開かれており、同日夜は多くの警官が出て厳戒態勢となっていた。当局は「社会の安寧を乱した疑い」で日本人男性を連行したとしており、男性の行為を天安門事件の追悼だとみなした可能性がある。
香港の日本総領事館はこの日に向け、「不測の事態が発生する可能性は排除できない」として、外出先の安全に注意するよう呼びかけていた。(香港=畑宗太郎)
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