岸田文雄首相は4日、パラオのウィップス大統領と首相官邸で会談した。7月に東京で開催する日本と太平洋の島しょ国・地域による「第10回太平洋・島サミット」に向け協力を確認した。会談後の共同記者発表で「サミットで気候変動など共通の課題に取り組む」と語った。
ウィップス氏が昨年来日した際に福島県を訪れたことに触れ、東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出に関する日本の取り組みに信頼を寄せてくれていると話した。その上で「島しょ国との間で、科学的根拠に基づく丁寧な説明を継続していく」と強調した。
ウィップス氏は「健全な海を確保するための(日本側の)努力に感謝する」と述べた。
パラオは台湾と外交関係を持つ。日本は、海洋進出を強め太平洋地域で影響力を拡大している中国を念頭に「自由で開かれたインド太平洋」実現へ連携強化を図りたい考えだ。
ウィップス氏の来日は2021年の大統領就任後、4回目。両国は今年11月、外交関係樹立30年を迎える。〔共同〕
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