【エルサレム=共同】米CNNテレビは15日、イスラエル軍が準備を進めているパレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの地上侵攻を延期したと、イスラエル当局者の話として報じた。イランによる直接攻撃への対応を優先したとみられる。
地上侵攻の準備としてラファ住民や避難民に向けたチラシの投下を15日に開始する予定だったが中止したという。当局者の一人はCNNに「地上侵攻を実行する決意は変わらない」と強調した。多数の避難民らが密集するラファへの地上侵攻には国際社会から強い懸念の声が上がっている。
一方、イスラエル紙ハーレツは15日、イスラム組織ハマスが休戦交渉の仲介役に対し、人質解放は6週間の戦闘休止後だとする提案をしたと報じた。CNNによると、解放する人数を20人未満とする考えも示した。40人とする米国などの案から半減させる内容で、交渉の難航が予想される。
ガザでは食料不足などが深刻化し、人道状況が極度に悪化しているが、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は16日の声明で、イスラエルが人道物資搬入などへの「不法な制限」を続けていると非難した。
イスラエル軍は16日もガザ各地を攻撃し、ガザ保健当局は16日、戦闘開始後のガザ側の死者が3万3843人となったと発表した。
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