北朝鮮は、5月27日に軍事偵察衛星の打ち上げに失敗して以降、ごみや汚物をぶら下げた多数の風船を韓国側へ飛ばしたり、朝鮮半島西側の黄海で6月2日まで5日連続でGPSの作動を妨害する電波を発信したりする挑発行為を続けています。
このうち風船は、6月1日夜から2日にかけてもソウルなどで700個余りが確認され、軍や警察などが回収にあたりました。
これを受けて、韓国大統領府は6月2日午後、緊急のNSC=国家安全保障会議を開いて対応を協議し、「北が耐え難い措置に着手する」という方針を確認しました。
大統領府高官は、軍事境界線近くに大音量のスピーカーを設置して北朝鮮に向けて行う宣伝放送について「再開も排除しない」としています。
宣伝放送は、韓国のニュースや音楽、それに人権の重要性などを北朝鮮の住民や軍人に向けて大音量で流すもので、2018年の南北首脳会談にあわせて中止されています。
北朝鮮はこのところ、韓国をはじめ国外からの文化の流入に警戒を強めていて、宣伝放送が再開されれば、さらに反発を強める可能性もあります。
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