中国軍は台湾の頼清徳総統が5月に行われた就任演説で「台湾は中国の一部だ」という中国側の主張を否定したことに反発し、5月23日と24日の2日間、台湾周辺で軍事演習を行うと発表しました。

この演習はすでに終わったとみられますが、中国軍はその後も演習の終了を明確に発表していません。

これについて、中国政府で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮 報道官は、29日の記者会見で「『台湾独立』勢力の挑発がやまないかぎり、中国軍の国家主権と領土の一体性を守る行動は一刻たりとも止めない」などと述べ、今後も同じような軍事演習を繰り返し行うことを示唆しました。

また、朱報道官は頼総統が中国との交流と協力によってともに平和と繁栄を目指したいという立場を示したことについて「口では台湾海峡の平和と安定を望むと言うものの、実際には『台湾独立』の立場をかたくなに堅持し、台湾海峡両岸の対立をあおっている」と述べ、反発しました。

中国政府は「1つの中国」の原則を認めない頼政権とは対話しない姿勢を強調し、軍事的な圧力を一層強めています。

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