【ワシントン=芦塚智子】米民主党全国委員会(DNC)は28日、11月の大統領選で、バイデン大統領を8月19〜22日の党大会の前にオンライン経由で党候補に正式指名する計画を発表した。激戦州の一つである中西部オハイオ州が8月7日に設定した立候補承認の締め切りに間に合わせるためとしている。
民主、共和両党は夏の党大会で大統領と副大統領の候補を正式に指名するのが通常で、前倒しは異例だ。
米メディアによると、一部州の立候補承認の締め切りが党大会の前になることはこれまでにもあったが、締め切りを伸ばす法案を可決するなどの方法で解決してきた。しかしオハイオ州議会で多数派を握る共和党は、民主党が反対する法案の可決を締め切り変更の条件とした。
DNCのハリソン委員長は声明で「民主党は自分で問題を解決する」と表明した。DNCは8月7日より前にオンライン指名投票を実施すると説明。6月4日に開く規則委員会で前倒し案をはかり、その後党全体の投票で最終決定するという。
民主党はコロナ禍の2020年の党大会でもオンライン経由で指名投票を実施した経緯がある。今回の計画の一方で「シカゴで開く党大会は、全国の民主党員が集まる重要なイベントになる」と強調した。
共和党は7月15~18日に中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで開く党大会でトランプ前大統領を正式に大統領候補に指名する予定だ。
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