「世界最大」の総選挙が実施されているインドで、北部を中心に熱波が到来し、連日のように日中の気温が40度を超える酷暑が続いている。首都の一部地域では20日に最高気温が47.4度を記録。総選挙でも、酷暑の影響で前回よりも投票率が下がることが懸念されている。

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 現地の気象当局は23日、首都ニューデリーやその近郊の地域に、最も深刻な「レッドアラート」という警報を発令。少なくとも月末まで酷暑が続くとして、長時間、外にいるのを控えるよう求めた。

 ニューデリーを管轄する地元政府は、児童らが外に出る機会を減らすことを狙い、学校の夏休み開始時期を早めるよう指示した。

 一方、25日には首都などで総選挙の投票が実施される。熱中症対策などで、与野党ともに屋外での集会を避けたり、集会場所に冷風機を設置したりするなどの措置を取ってきた。

 首都の選挙管理委員会も、投票所に冷風機や飲料水などのほか、医療関係者を配置すると発表した。

 ただ、他の地域で実施されてきた総選挙の投票率は、前回2019年よりも低くなっているところが多く、酷暑も一因ではないかと報じられている。総選挙は4月19日~6月1日に7回に分けて地域ごとに投票が実施され、4日に一斉に開票される。

 インドでは近年、熱波が早い時期に到来し、長期にわたって酷暑が続く傾向にある。22年3月には、平均最高気温が過去122年で最高を記録。最高気温が50度に達する地域もあり、酷暑による死者も出ている。逆に、豪雨がより長く続く地域も出るなど、異常気象の影響を受けている。(ニューデリー=石原孝)

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