米物流大手の求人広告(5月、ワシントン)

【ワシントン=赤木俊介】米労働省が23日発表した失業保険統計によると、米企業の解雇動向を映す5月12〜18日の週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は21万5000件だった。前週の改定値から8000件減少し、ダウ・ジョーンズ集計の市場予測(22万件)を下回った。米労働市場はなお堅調だ。

週ごとの変動が少ない4週間移動平均は前週の改定値から1750件増え、21万9750件となった。

5月5〜11日の週間の総受給者数は179万4000人だった。前週の改定値から8000人増えた。

米調査会社パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミスト、イアン・シェファードソン氏は「新規申請件数は低水準だ。一方で、借り入れコストの高止まりと企業の売り上げ鈍化が重なり、夏季に入り人員を削減する動きが増える」と予想した。

米連邦準備理事会(FRB)が22日発表した4月30日〜5月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨では、参加者が依然として強い就業者数の伸びと低水準で推移する失業率を挙げ、米労働市場の逼迫が続いていると指摘した。

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