都内で会見するデータブリックス・ジャパンの笹俊文社長

データ管理基盤を手がけるスタートアップであるデータブリックスの日本法人は22日、6月から国内で独自の生成AI(人工知能)を低コストで作成できるシステムの提供を始めると発表した。2023年に買収した米モザイクMLの技術を使い、企業が権利問題がないデータで生成AIモデルを開発できるようにする。

「モザイクAIトレーニング」は画像処理半導体(GPU)の利用を必要最低限に調節し、比較的低コストでオリジナルの大規模言語モデル(LLM)を作れるシステム。学習したいデータやパラメーター数などを定めると、システムが必要なGPU数や利用期間を計算し、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)など複数のクラウドサービスから予約する。

開発中でもテスト期間中などGPUを多用しないと予想される期間は予約数を減らし、必要な期間だけのGPUを予約することでコストを低減する。GPUを使った学習の際に頻発するエラーにも高速で対応し、想定外に時間がかかるケースを減らすなど、計画通りの期間で学習をする仕組みに強みがある。

まずテキスト生成をするLLMモデルを作るサービスを始めるが、今後は画像生成などにも広げていく計画だ。企業が持つデザインのデータなど権利関係に問題のない画像や動画だけを使った独自の小規模なモデルを業務で活用したい需要に対応する。

利用料は従来のデータブリックスのプラットフォームの利用に加えて、モデル作成1回ごとに個別の見積もりになる。

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