【ロンドン=大西康平】英統計局が22日発表した4月の消費者物価指数は前年同月比で2.3%上昇した。2021年7月以来2年9カ月ぶりの低水準となった。

伸び率は前の月に比べ0.9ポイント低くなった。鈍化するのは3カ月連続となる。ロンドン証券取引所を運営する英LSEGが集計した市場予想の2.1%は上回った。

食品・非アルコール飲料が1.1ポイント減の2.9%、住宅・水道・電気・ガスが3.3ポイント減のマイナス4.9%と、幅広い分野でインフレ抑制が進んだ。

エネルギーや食品などを除くコア指数の伸び率も0.3ポイント低下の3.9%と、21年10月以来2年半ぶりの低さとなった。根強いインフレの要因となっていた賃金上昇率は3月に6%と、1年半ぶりの低水準で推移する。

イングランド銀行(BOE)は9日、6会合連続で政策金利を2008年以来の高水準となる5.25%に据え置くと発表した。

消費者物価指数が目標の2%に近づいたことで、ベイリー総裁が可能性を示唆した今後の利下げ時期が焦点となる。市場では8月や9月との見方が広がっている。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。