イランがイスラエルに対して多数のミサイルと無人機を使った大規模な攻撃を行った直後から、旧ツイッターのX、動画共有アプリ「TikTok」、それにインスタグラムなどでは、現地のものとする動画が多数投稿されました。
しかし、中には偽情報もあり、「パニックになるイスラエル人」などと記された、大勢の人たちがいちもくさんに走っていく様子をとらえた動画は、周りの建物の特徴などから、実際はアルゼンチンの首都、ブエノスアイレスで撮影されたもので、今回の攻撃とは関係ない動画でしたが、英語圏で広がったほか、日本でも一部のインフルエンサーが拡散させていました。
こうした動画の拡散には、ロシアの国営メディアやイランのメディアも関わっていて、ことし2月に南米のチリで起きた大規模な森林火災を撮影したとされる動画を、「イスラエルの基地にミサイルが着弾した瞬間」とする偽情報など、複数の投稿をしていました。
このほかにも、6年前にイタリアの地下鉄の駅で起きたエスカレーター事故の動画を、今回の攻撃で「防空ごうに避難する人たち」とした偽情報も広がっていました。
有事には、紛争の当事国などによる「情報戦」や、収益を目的とするユーザーによる閲覧数=インプレッション稼ぎなどで、過去の動画や無関係の動画を転用した偽情報が出回ることが多く、安易に拡散しないよう注意が必要です。
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