USスチールが先週12日に開いた臨時の株主総会で、日本製鉄による買収計画は株主の賛成多数で承認されました。

今後はアメリカの関係当局の動きが焦点の1つとなります。

このうち、アメリカの安全保障への影響を調べる政府の外国投資委員会は買収について審査を進めています。

安全保障上のリスクがあると判断すれば、買収の枠組みについて修正を求めたり、大統領に判断を委ねたりすることになります。

また、アメリカの司法省は日本の独占禁止法にあたる反トラスト法にもとづく調査を開始したと、アメリカのメディアなどは報じています。

日本製鉄はことし9月までに買収の完了を目指していますが、審査や調査の状況によっては手続きが長引くなど影響が出る可能性もあります。

また、アメリカのUSW=全米鉄鋼労働組合は買収に反対していて、労働組合が支持基盤のバイデン大統領も先月、否定的な考えを示しています。

買収完了に向けては、労働組合との交渉やアメリカの関係当局による審査の行方などが課題となります。

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