ウクライナ東部ハルキウ州ではロシア軍の部隊が国境を越えて侵入して激しい衝突が続いていて、ウクライナ軍の参謀本部は14日、ボフチャンシクなど2か所で「部隊をより有利な場所に移動させた」と発表し、事実上、部隊を撤退させたとみられます。

ロシア国防省も15日、ハルキウ州で2つの集落を掌握したと発表し、攻勢を強めています。

さらに、ロシア国防省はウクライナの南部ザポリージャ州でも集落のロボティネを掌握したと発表しました。

ロボティネは去年行われたウクライナ軍による大規模な反転攻勢で、ウクライナ側が奪還に成功した拠点の1つで、ウクライナ軍はロボティネから交通の要衝トクマクへの進軍を目指していましたが、その後、反転攻勢が失速し、周辺では激しい戦闘が伝えられていました。

ロボティネを掌握したとするロシア側の発表に対し、ウクライナ軍は否定し、徹底抗戦が続いていると強調しています。

こうした中、ウクライナ大統領府はSNSでゼレンスキー大統領が予定していたすべての外国訪問を延期したと明らかにし、ハルキウ州などでのロシア軍の攻勢による厳しい戦況を受けて対応に追われているものとみられます。

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