2024年5月9日,MSIの日本法人であるエムエスアイコンピュータージャパンは,ゲーマー向けノートPC新製品となる「Katana A15 AI B8V」を5月16日に,「Katana A17 AI B8V」を5月23日に発売すると発表した。両製品とも,AMD独自のAI技術「Ryzen AI」に対応するAI処理ユニット(NPU)を内蔵するCPU「Ryzen 9 8945HS」を採用するのが特徴だ。
 なお,価格は明らかになっていない。

Katana A15 AI B8V

Katana A17 AI B8V

 先に書いてしまうと,AMDに限らず,現状ではCPU内蔵型のAI処理ユニットがゲームに役立つ場面はほぼない。ただ,たとえばボイスチャットアプリで音声のノイズを減らしたり,動画配信や動画編集アプリで背景を除去したりするような処理に,AI処理ユニットを活用してCPUやGPUの負荷を軽減するという手法はあるので,間接的にゲーマーの役に立つこともあるだろう。もちろん,対応するアプリが登場すればの話ではある。
 過大な期待を抱く必要はないが,将来的にさまざまなアプリがAI処理を活用すると思われるので,そうした環境が整えば,メリットが高まると考えておけばいい。

 話を製品に戻すと,Katana A15 AI B8Vは,15.6インチサイズで解像度2560×1440ドット,最大リフレッシュレート165Hzの液晶パネルを採用する15インチ級ノートPCだ。GPUにはNVIDIAの「GeForce RTX 4060 Laptop GPU」を採用する。
 メインメモリ容量が32GBと多いのが見どころで,ゲーム用途でメモリの不足を感じることはなさそうだ。内蔵ストレージ容量は1TBと標準的である。

 一方のKatana A17 AI B8Vは,17.3インチサイズで解像度2560×1440ドット,最大リフレッシュレート240Hzの液晶パネルを採用する17インチ級ノートPCだ。搭載GPUは,少し強力な「GeForce RTX 4070 Laptop GPU」である。
 メインメモリ容量や内蔵ストレージ容量は,Katana A15 AI B8Vと同じだ。



コスパ重視のKatana 15 B13V,Cyborg 15 A12Vも登場


 同時にエムエスアイコンピュータージャパンは,15インチ級のゲーマー向けノートPC「Katana-15-B13VGK-2102JP」と,「Cyborg-15-A12VF-2202JP」を,5月23日にAmazon.co.jp限定で発売すると発表した。

Katana-15-B13VGK-2102JP

Cyborg-15-A12VF-2202JP

 両製品とも価格対スペック比に優れるのが特徴だ。たとえばKatana-15-B13VGK-2102JPの場合,GPUにGeForce RTX 4070 Laptop GPUを,CPUには10コア16スレッド仕様の「Core i7-13620H」を採用しながら,税込の販売価格が19万9800円である。ディスプレイは15.6インチサイズで,解像度1920×1080ドット,最大リフレッシュレート144Hzだ。
 メインメモリ容量は16GBと十分だが,内蔵ストレージ容量は512GBなので,ゲームを複数本インストールするには物足りないかもしれない。

 Cyborg-15-A12VF-2202JPの場合は,GPUにGeForce RTX 4060 Laptop GPUを,CPUには8コア12スレッド仕様の「Core i5-12450H」を採用して,税込14万9800円という価格を実現している。ディスプレイ周りの仕様は,Katana-15-B13VGK-2102JPと同じだ。
 ただ,こちらもメインメモリ容量は16GBであるものの,内蔵ストレージ容量は512GBである。

 どちらもストレージ容量面では割り切りや工夫が必要かもしれないが,円安の影響でゲーマー向けノートPCの価格が高止まりしている現状では,とくに初めて買うゲームPCを求める人には歓迎されそうだ。


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