しかし,町を見渡してみると――。
「この町……染色してない人……けっこういるな???」
と思う次第であった。
デフォルトカラー自体がよいからか。わりと貴重なアイテム素材を消費するからか。はたまた機能自体を知らないのか(そんなわけないか)。とにかく,染色文化をもっと広めたいと思った。
というわけで今回は,ブルプロで染色をするための手順を紹介しつつ,“イイ感じの自分色”を目指すための「カラーコーディネート講座」をお届けするぞ! 自前の服を自分色に染めてくれ!
「染色」とは
本格的な解説に入る前に,簡単なチュートリアルクエストも受けられる「カラーリングショップ」の紹介からしておこう。
カラーリングショップは,アステルリーズ南東のショッピングモール内にある。そこで店員(NPC)に話しかけると,サブクエスト「ようこそ! 彩りの世界へ」を受注でき,達成時に染色機能が開放される。
これで染色機能がフルで使える,かと思いきや。もう1つの関連クエストも見逃さずに。店内の奥にいるマルシェ(NPC)から,次のチュートリアルクエスト「もっと! 彩りの世界へ」を受注して達成すると,染色時に「彩度・明度」を調整できるようになる。
染色のやり方
染色の操作は説明いらずの簡単さだが,基本として紹介する。
カラーリングショップに入ると以下の画面に移り,選択した衣装アイテムの色を変更できる。例えば「濃い赤色」にしたい場合は赤色を選んで,彩度・明度を高くすればいい。色を選択し終えたら[次へ]を押して,消費する素材アイテムの総数を確認しよう。
もちろん,色のプレビューを見るだけなら素材は消費されないぞ。
なので試し放題ぞ!!!
染色時,色味を変更するときは該当色の「着色染料」を,彩度・明度の変更するときは「調色剤」を,すでに染色済みの衣装をデフォルトカラーに戻すときは「染め戻し剤」を求められる。
着色染料&染め戻し剤は1部位につき5個。調色剤は1個必要になる。複合ウェア(上半身・下半身・各部位のパーツがある服)は染色対象の部位が増え,染料が15個必要だったりするので注意しよう。
素材の入手方法は,着色染料ならガシャやログインボーナス,マンスリーイベントの交換など。調色剤ならガシャやクエスト報酬。染め戻し剤ならログインボーナスやローズオーブストアとなる。
ガシャを定期的に回していれば貯蓄できるが,わりと貴重な感じは否めない。もっと手軽に染められればなぁ〜(チラチラ)。
どう染める? まずは色について知ろう
染色の説明が終わったので以上! となるとあまりに中身がないので,ここからSSを交えた「カラーコーディネート講座」を送る。
ただし,こちらも素人なので,ネットで学んだ知識をまとめてひけらかすだけである。それでも,これを読めば「服をどんな色にするといいか」がなんとなく分かるようになる……かもしれないぞ!
■色相の持つイメージを知ろう
「色相」という言葉をご存じだろうか? これは赤や青といった色味のことで,ブルプロでは染色時に“10種類の色相+黒・白”から選べる。加えて彩度や明度を選ぶと,我々の知る「色」が決まる。ちなみに,色相・彩度・明度の3つのことを“色の三要素”と呼ぶ,のだが。美術的用語はいったん棚に置いておこう。
色相は印象を左右する。例えば,赤なら熱い,青なら冷たいといった直感的なものから,桃はカワイイ,紫はミステリアスといった雰囲気につながるものまである。これらがキャラクターそのものの印象から外れると,「なんとなく合わないなあ……」と感じてしまうのだ。
色相が大事と分かったところで,ブルプロの染色で選べる10種類の色相+黒白が持つ,それぞれのイメージを紹介しよう。
赤色 :熱い。情熱的。アクティブ
橙色 :暖かい。親しみやすい
黄色 :明るい。エネルギー
黄緑色:若い。ナチュラル
緑色 :穏やか。自然。癒し
水色 :水。爽やか。純粋
青色 :冷たい。清潔
藤色 :優雅。大人っぽい
紫色 :ミステリアス。知的
桃色 :可愛い。優しい
黒色 :高級感。厳粛。大人
白色 :清楚。純粋。美しい
まあ,なんとなく分かるような分からないような,という感じだろう。個人的には「自キャラの方向性と大きくズレていないなら,なんでもOK」という説が有力である。無理に当てはめる必要もないので,悩まなくても大丈夫。色決めの一種の基準として覚えておけばいい。
■彩度・明度ってなーに?
続いて選択項目の「彩度・明度」を説明しよう。どちらも数値をいじればどういったものかフワッと理解できるはずだが,言葉で覚えておくと「色に強い人(っぽく)」なれるのでおすすめだ。まず彩度は“色の鮮やかさの度合い”だ。値が高いほど色がハッキリして力強くなり,色相の持つメッセージ性も強く感じられるようになる。一方,値が低いほど色がぼやけて落ち着いた印象になり,色相の持つイメージも緩和させられる。要は「派手さ」と思っていい。
続いて明度は“色の明るさの度合い”だ。高いほど白に近づき,軽く柔らかな印象になる。低いほど黒に近づいて,重く硬い印象になる。
色味とは別に,白と黒のイメージに近づける調整とも言える。
ついでに,彩度と明度を組み合わせた色の調子を「トーン(色調)」と呼ぶ。トーンカーブという語だけ知っている人もいるだろう。
トーンは一例として,低彩度で高明度なら“薄く明るい”。高彩度と低明度なら“重厚で暗い”といった印象になる。ブルプロではトーンという用語自体がないが,説明するうえで便利なので紹介しておいた。
準備万端! カラーをコーデしてくぞ!
リアルでは黒い服ばかり着ている身だが,ゲームでは漆黒のキャラを生み出すことはあまりない。これも不思議な現象である。
それはいいとして,カラーコーディネートは“最低でも2色以上”を使うのが基本となる。2つ以上の色を組み合わせることを「配色」と呼び,そこで調整者の腕前とセンスが試される。
だがしかし。ここで朗報である。
そう。ブルプロでは衣装ごとに1色を選べば,当の衣装における配色(サブカラー的な部分)は勝手に決定されるのである。
つまり,配色に悩む必要はなく,勝手にイイ感じの組み合わせにしてくれるから,どんな色を選んでも,すべて同色で統一すれば,それなりにイイ雰囲気に仕上がるわけである。ハイ企画倒れ。ハイ解散。
とはいえ「なんかいい感じにしとくね!」と言われたら,もっと個性を出したくなるし,色で遊び心を表現したくなるのが人間の性ではないだろうか。まあ,思うがままに配色するとだいたいダサくなるが。
そこでだ。既定路線の配色から脱するときに知っておきたいのがこの,70%:25%:5%の「カラーコーディネートの黄金比率」である。
上記は左からベースカラー,サブカラー,アクセントカラーの比率を指し,この配分に近づけるほど視覚的に心地よいバランスになる。
〇70%:ベースカラー
まずはベースから選ぶ。服のイメージが最も強く出るところなので,色相のイメージやトーンの雰囲気を加味するといい。
〇25%:サブカラー
選ぶべきはベースと相性のいい色。色相やトーンが近い色を使ってあげると,手軽にオシャレ配色マンになった気になれる。
〇5%:アクセントカラー
差し色とも呼ばれる。ベース&サブとは色相やトーンが異なる色を差すことで,全体を引き締め,奥深さを表現できる。これがないコーディネートがシンプルになりがち。全身真っ黒みたいにね(自戒)!
ゲームの仕様上,こうした割合を忠実に守るのは不可能だが,知識と数字を覚えておくと色選びの素養は高まる。
例えば,複合ウェアやアッパーウェアを「赤色で染めたとき」。自動配色部分に白が多いなら,ほかのパーツを白くしてベースカラーをすり替えるのも一案だ。サブカラーを任意で選びづらい仕様を逆手に取り,“ベースをサブとして,サブをベースとして調整し直す”わけである。すると,自動配色側の色がとっ散らかることを防ぎやすい。
さらにアクセントカラーがなければ,靴でバランスを取る,アクセサリーで補完するなど,コーデにはやりようがある。
以下が,うちのクッソカワイイ子の一例である。
キャラクターに合わせる色が分からないときや,方向性が定まらないときは,髪や瞳の色に合わせて配色するのもいい。
配色というのは「服以外の色も活用できる」わけだ。
ゲームなどのキャラクターデザインにおいて,色の印象が最も強いのは髪色であることが多い。そこで髪色をベースカラーやサブカラーの基準にすれば,全身の雰囲気を整えやすくなる。瞳の色もアクセントカラーの1要素として用いれば,より全体のメリハリがつくだろう。
ただし,アクセントカラーは上記の自動配色によって決まることも多い。瞳の色まで合わせようとすると,着替えるたびにエステに行くはめになりかねない。イチから追求するのも面倒という気持ちも踏まえて,ブルプロにおいては“意識して合わせにいくのは髪色だけ”と考えると,カラーバランスもコスパもちょうどいい染色ライフかも。
といった知識のまとめが,今回の講座である。
カラーコーディネートはそれこそ,リアルの専門職も豊富なほどに奥が深いため,この先は深淵だ。けれど,色相や配色などの初歩的な概念があると知ることで,「色を組み合わせる楽しさ」の入り口に踏み入ることができる。これまで“キャラメイクや衣装はなんとなく選んだ”といった人も多いだろうから,今後の指針になったならうれしく思う。
素材はそれなりに貴重だが,試すだけなら消費なし。ぜひ今からカラーリングショップにこもって,いろんな配色を研究してほしい。
そして最強のウチの子を作ろうぜっ!
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