The Walt Disney Company(以下,ディズニー)が,同社のビデオゲーム部門で幹部レベルの人材雇用などを行ったことを,海外メディアのThe Hollywood Reporter(リンク)などが報じている。


 今回のアナウンスによると,これまでエンターテインメント部門の管轄下にあったDisney Gamingが一部門として独立したことを受け,ショーン・ショプトー(Sean Shoptaw)氏がGlobal Games & Interactive Experiencesディレクターから同部門の副社長に就任した。

 そして,10年以上にわたってMarvel Gamesを率いてきたジェイ・オング(Jay Ong)氏が後任としてGlobal Gamesのライセンシングを担当する。さらに,その後任としてハルック・メンテス(Haluk Mentes)氏がMarvel Gamesのヘッドとなる。

 新しい人材としては,元Blizzard Entertainmentのチーフ開発オフィサーとして,「オーバーウォッチ」「ハースストーン」の成功を後見したレイ・グレスコ(Ray Gresko)氏が製品開発担当の副社長に就任。そして,20年以上にわたってUbisoft Entertainmentに在籍し,「ディビジョン」シリーズなどで知られるMassive Entertainmentに関わってきたというビョーン・トーンクイスト(Bjorn Tornqvist)氏の参加がアナウンスされている。

左から,レイ・グレスコ氏,ビョーン・クイスト氏,ショーン・ショプトー氏,そしてジェイ・オング氏 (画像: The Hollywood Reporter(リンク)より転載)

 ディズニーとゲーム産業については,本誌の連載記事で紹介(関連記事)しているが,ここ最近はゲームビジネスの強化を図っている。2024年2月には,Epic Gamesに15億ドル(約2223億円)もの投資を行うことをアナウンス(関連記事)しており,株式の一部を取得するとともに,複数年にわたって「フォートナイト」を主戦場にしたプロモーションを行うことを発表するなどしている。

 Marvel以外にもLucasfilmやESPNなど数々の権利を持つディズニーだが,グレスコ氏やトーンクイスト氏の加入は,ゲーム部門の技術レベルを向上させるための人材補強であるのは間違いなさそうだ。今後は,サードパーティだけに頼らない自社開発にも乗り出していく動きと見ていいだろう。

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