ナワバリバトル日本一のチームを目指し、全国各地のイカ&タコたち(参加選手のこと)が塗り合う公式全国大会“スプラトゥーン甲子園”。数々の名勝負を経て、ついに2024年3月30日、31日に各地区+オンラインの代表チームが激突する全国決勝大会が開催を迎えた。

※当初は2023年12月16、17日の開催予定だったが、安全上の理由により延期が発表されていた。

 全国でハイレベルな高いがくり広げられてきただけに、その代表チームの戦いはし烈を極めることが予想されたが、想像をはるかに上回る試合が続出。各チームの実力は拮抗し、どこが勝ってもおかしくないバトルが展開された。本記事では、『スプラトゥーン3』最初の王者が決まるまでの2日間を詳しくお届けしよう。

 なお、参加チームの情報や、大会のルールなどについては、スプラトゥーン甲子園2023の特設サイトでチェックしてほしい。

司会陣は、写真左から順に田口尚平さん(実況担当、アナウンサー)、久野静香さん(進行担当、アナウンサー)、高木由梨奈さん(進行担当、アナウンサー)、コーリーさん(実況担当、キャスター)でお届け。田口と高木さんは、全国各地で試合を見届けてきただけに、決勝の舞台に感慨深げ。コーリーさんは、今大会では初参加だが、過去の甲子園で数々の試合の実況を担当している。選手入場の際にチーム名の読み上げを担当した久野さんは、スプラトゥーンを数千時間遊んでいる(!)とのこと。
試合の解説は、イカ研究員さんと、その助手1号~4号さん、ファミ通の世界三大三代川とライターのヴァニラ近藤が担当。フルメンバーで熱戦を見届けつつ、選手の動きや試合展開のポイントを紹介した。

DAY1 各部門が2リーグに分かれ、総当たり戦で決勝トーナメント参加を目指す

 全国決勝大会は、総当たりのリーグ戦を行い、その上位チームが決勝トーナメントに進んで頂点を争う形となっていた。リーグ戦は、小学生チーム部門と一般チーム部門それぞれが甲リーグと乙リーグに振り分けられて激突。チーム分けは以下のとおりで、小学生チーム部門は上位2チーム、一般チーム部門は上位4チームが勝ち抜けに。

 なお、総当たり戦のため、勝利数が並ぶことも。その場合は、直接対決の勝利数や、合計塗り面積の差で順位が決定。どのチームも実力が拮抗しており、それらの差で決勝トーナメント進出をつかむチームもいた。

小学生チーム部門 甲リーグ

  • 関東DAY1代表
  • RESP-ects
    • メンバー:シューマ、リョー、エリモモ、ぽんすけ
  • 北海道DAY1代表
  • すぷらぶ
    • メンバー:めたもん、かいといか、ゆっぴー、ゆう
  • 東海DAY1代表
  • たこなしたこ焼き
    • メンバー:はやて、としみっちゃん、とわっち、そういち
  • 近畿DAY1代表
  • めろん
    • メンバー:となかい、かず、カイト、りつと
  • 九州DAY1代表
  • コジャケ学園
    • メンバー:おだんごなす、ねむ、ぱーや、ちおり

一般チーム部門 甲リーグ

  • 関東DAY1代表
  • 心の怪盗
    • メンバー:つくよみ、とーや、さんく、らうる
  • 北海道DAY1代表
  • さくらっしゅ
    • メンバー:おたん、ばるかん、ふーらむん、のあつむり
  • 東海DAY1代表
  • silence
    • メンバー:あんこ、えいどり、ねる、とき
  • 近畿DAY1代表
  • TearRain
    • メンバー:Norishio、ともりあ、りぃれ、カラダにピース
  • 九州DAY1代表
  • Sepia
    • メンバー:ぶぎょー、むつみ、ゆんり、ぐ
  • オンライン 秋代表
  • 趣味は散歩です。
    • メンバー:おはようりえる、ヌロワンヌ、やまおとこ、†しっこくのゆうた†

小学生チーム部門 乙リーグ

  • 関東DAY2代表
  • squid
    • メンバー:ねこまる、IRUK、びーんず、ゆうMAX
  • 北海道DAY2代表
  • 千歳市塗装倶楽部
    • メンバー:Musashi634、ごりごりらぁ、マジ・すず、マジ・とわ
  • 東海DAY2代表
  • ダイナミック前線
    • メンバー:ニースパ、しゅーた、あいり、カニ
  • 近畿DAY2代表
  • おすし4人前
    • メンバー:タケノコ、ちくわっぱ、そーはち、りんごあめ
  • 九州DAY2代表
  • SUN-GO-SHOW
    • メンバー:おはるきちゃん、さら、スマイル、sato

一般チーム部門 乙リーグ

  • 関東DAY2代表
  • PlotTwist
    • メンバー:ほのか、まこうどん、ロット、りゅうが
  • 北海道DAY2代表
  • 箸パスタ本舗
    • メンバー:Gem、とうあ、ame、るて
  • 東海DAY2代表
  • BangColorBabyZ
    • メンバー:ダイナモン、るす、たいじ、れんたな
  • 近畿DAY2代表
  • ぷくぷく潜伏
    • メンバー:kairi、どんちゃんねる、うらる、pt0sp
  • 九州DAY2代表
  • 紫電
    • メンバー:MAGIACE、がらんどう、ひいらぎ、ここ
  • オンライン 冬代表
  • もろずみ覚醒軍
    • メンバー:あいすめ、たこぼん、ふみとし、トド
全国決勝大会では、それぞれのチームカラーをイメージしたフラッグを用意。総勢88名が大舞台に集い、全力で塗り合った!

DAY2 小学生チーム部門:決勝トーナメント 全チーム友情パワーMAX! 全力で練習の成果を出し切る!

 準決勝第1試合は“RESP-ects”対“おすし4人前”。1戦目のステージはゴンズイ地区。“RESP-ects”は序盤からスペシャルが溜まり次第カニタンクを使う戦術で、相手を圧倒。“リョー選手”がR-PEN/5Hで橋の上からけん制するなか、“シューマ選手”や“エリモモ選手”が橋の下から攻めるという、上下の連携で追い込んでいく。“おすし4人前”も相手の好きなようにはさせまいと、“タケノコ選手”がノヴァブラスターネオで迎え撃ち、進行を防ぐ。“おすし4人前”は終盤にマルチミサイルに合わせて押し込むが、“RESP-ects”は少し下がって冷静に状況を判断し、上がってきた相手を各個撃破。最後は大きく塗り広げて、1本先取する。

 2戦目のステージはバイガイ亭。ここでも“RESP-ects”は序盤からカニタンクが暴れ、さらにエナジースタンドも活用して味方が周囲を塗り固め、盤石の体制に。“おすし4人前”は“ちくわっぱ選手”のノーチラス47による攻撃と、エナジースタンドによる強化を活用して取り返していく。しかし、“RESP-ects”は相手を倒す力が非常に強く、前に出てきた相手を囲んで倒したり、1対1で撃ち勝ったりすることで、次第に盤面は黄色が広がる。最後まで果敢に前線を上げようと攻める“おすし4人前”だったが、誰かが倒れてもすぐにカバーする“RESP-ects”の壁は厚く、連勝で“RESP-ects”が決勝へと進んだ。

準決勝第1試合“RESP-ects”対“おすし4人前”。

 準決勝第2試合は“すぷらぶ”対“ダイナミック前線”。1戦目のステージはゴンズイ地区。“すぷらぶ”は、“めたもん選手”のR-PEN/5Hの援護を受けつつ、“ゆう選手”がバケットスロッシャーの攻撃で押していく。対する“ダイナミック前線”は、“ニースパ選手”がスパッタリー・ヒューで果敢に接近戦を挑んで相手を倒し、押し返す。終盤、“ダイナミック前線”は“しゅーた選手”がクーゲルシュライバーの攻撃から流れるようにジェットパックを使って相手を連続で撃破。これで勢いがつき、スパッタリー・ヒューもさらに前に出ていく。そのまま最後まで駆け抜けて、“ダイナミック前線”が1本先取した。

 2戦目のステージはヤガラ市場。両チームの編成が近いこともあり、序盤からショクワンダーやカニタンクなどのスペシャルをお互いに連発する激しい展開に。ともに一方的に攻められることはなく、スペシャルで押されてはすぐ返すという流れの塗り合いが続いた。一進一退となるが、カバーのうまさが光ったのは“すぷらぶ”。倒された味方の穴をすぐに味方が埋め、優位に立つ。これに対して“ダイナミック前線”は様子をうかがい、“カニ選手”のヒッセン・ヒューが相手を倒したのを起点に、全員で分散して塗り広げる形で前進。打開がうまく決まり、連勝で決勝進出を決めた。

準決勝第2試合“すぷらぶ”対“ダイナミック前線”。

 地区大会のときから、さらなる成長を見せた小学生たち。決勝戦は“RESP-ects”対“ダイナミック前線”が、小学生チーム部門の初代チャンピオンを巡ってぶつかり合う。なお、決勝戦は3本先取で行われた。

 1戦目のステージはバイガイ亭。“RESP-ects”は、攻撃の軸となる“シューマ選手”がシャープマーカーで前線に出つつ、.52ガロンを持つ“エリモモ選手”がスプラッシュシールドを張りつつ攻めることで鉄壁の布陣を形成。“ダイナミック前線”は“ニースパ選手”がスプラマニューバーで相手を追いかけるが、“RESP-ects”は回避能力も高く、簡単には倒されない。終盤、“シューマ選手”のカニタンクが相手を倒して数的有利を取ったところで勝負あったかに見えたが、“ダイナミック前線”が猛反撃。相手のキーマンの“シューマ選手を倒して前線をこじ開け、一気に塗り進める。最後は激しい倒し合いとなり、盤面は互角だったが……勝ったのは“RESP-ects”。1.2%差の僅差を制し、1本先取した。

 2戦目のステージはユノハナ大渓谷。序盤からマルチミサイルとカニタンクを合わせて、積極的に前線に出ていく“RESP-ects”。しかし、“ダイナミック前線”は簡単には突破を許さず、上がってきた相手を取り囲んで迎撃していく。中盤は、お互いのR-PEN/5Hがけん制し合い、拮抗した状態が続く。残り1分のところで、“ダイナミック前線”が中央を取り、そこから“ニースパ選手”がオーダーマニューバーレプリカで一気に攻め上がるが、“RESP-ects”がこれを倒して、長くは暴れさせない。さらに、前衛が倒れても“ぽんすけ選手”がLACT-450で塗りを続けるなど、手堅い守りも見せる。終盤は、1対1の状況で相手を倒す力で“RESP-ects”が上回ったことで、2本目を取った。

 3戦目のステージはヤガラ市場。自分たちの強みを発揮し、一気に前線を上げる“ダイナミック前線”。序盤は青のインクが広がっていくが、“RESP-ects”は冷静に相手を倒して塗り返す。お互いに、ここから先へは行かせないという位置で確実に守り、しばらくにらみ合いが続く流れに。どちらもしぶとい立ち回りを見せ、あまり倒れることなく、押し引きをくり返した。どちらが先に仕掛けるかといった展開のなか、終盤、ほぼ同じタイミングでエナジースタンドを使って両チーム攻勢に。激しい倒し合いとなるが、相手のスペシャルに対していったん引いてから倒しに行くという堅実な戦いぶりを見せ、“RESP-ects”が勝利。相手の猛攻にも決して焦らない鋭い判断力と連携で、小学生たちの頂点に立った。

決勝戦“RESP-ects”対“ダイナミック前線”。

 僅差の試合もあったが、結果的には予選リーグから決勝トーナメントまで、全勝で優勝を果たした“RESP-ects”。まさに大人顔負けの戦術と連携を見せたが、その裏には、日々のたゆまぬ努力があった。優勝が決まった瞬間から、リーダーの“シューマ選手”は涙……チームメンバーやいっしょに練習してくれた人への感謝を述べる姿に、まわりの選手や司会陣も思わずもらい泣き。また、“リョー選手”はこの日がお母さんの誕生日ということで、最高のプレゼントを届ける結果に。いろいろな思いが詰まった優勝に、なんとも暖かい雰囲気に包まれる甲子園であった。

スプラトゥーン甲子園2023 小学生チーム部門 優勝チーム“RESP-ects”。

DAY2 一般チーム部門:決勝トーナメント準々決勝 予測不能の高次元バトルは波乱の展開が続出!?

 準々決勝は、以下の対戦カードで進行。予選上位のチームは予選下位のチームと当たるトーナメントではあったのだが、ここまで来ると実力は横一線。一方的な展開はなく、劣勢でも流れをつかんだチームが勝利するなど、最後の瞬間まで勝敗の見えない試合ばかりとなった。

・“silence”対“もろずみ覚醒軍”
 1戦目を1対1の状況で相手を多く倒した“もろずみ覚醒軍”が勝利。しかし、続く2戦目と3戦目ではチームの戦術の核となるローラーが活躍。味方が塗り広げて動きやすくなったことで、ローラーがステージのあちこちで暴れ、“silence”が連勝する。

・“さくらっしゅ”対“PlotTwist”
 お互いにスペシャルを発動して押すという展開をくり返す。“PlotTwist”はジェットパックの直撃が決まって優勢になる場面もあったが、エクスプロッシャーカスタムを中心に、一度は崩れても立て直す力で上回った“さくらっしゅ”が準決勝へ。

・“TearRain”対“紫電”
 序盤から勢いよく攻め込んでいく“TearRain”に対して、“紫電”が手堅い連携で押しとどめ、反撃を狙う。しかし“TearRain”の戦術の軸となるジムワイパーが圧倒的な立ち回りを見せ、相手陣で大暴れ。守る時間を作らせない攻め込みで、“TearRain”が勝ち切る。

・“心の怪盗”対“BangColorBabyZ”
 相手の戦術を崩す攻め込みで“心の怪盗”が1本先取するが、過去の全国決勝の優勝経験者を有する“BangColorBabyZ”は落ち着いて立て直し、1本取り返す。運命の3戦目では、接戦のまま終盤に突入するなか、1対1の場面でより多くの相手を倒し、1.7%の僅差で“心の怪盗”が準決勝に進んだ。

DAY2 一般チーム部門:決勝トーナメント準決勝&決勝 本番に激ツヨなイカたちによる頂上決戦!

 試合内容としては甲乙つけがたい接戦が続くも、わずかなチャンスをものにして、勝利を勝ち取った4チームが準決勝へ進出。奇しくもDAY1の甲リーグの上位4チームで頂点を争うこととなった。普段の練習どおりに、と心を落ち着けながらも、全国決勝という大舞台でますます躍動し、すさまじいバトルが展開される。

 準決勝第1試合は“silence”対“さくらっしゅ”。1戦目のステージはユノハナ大渓谷。序盤から積極的に相手陣を狙いながら倒されない意識も高く、押したり引いたりの展開となる。“silence”の攻撃のキーマン“えいどり選手”は、多くのステージでスプラローラーを持つが、このステージはバケットスロッシャーを選択。その動きが冴え、壁の裏の相手を倒すなどの活躍で、“silence”が優勢に。終盤は、お互いにスペシャルを溜めつつ攻勢に出る機会をうかがう。先に“さくらっしゅ”が動き、トリプルトルネードを使いつつ前進。“silence”はいったん引いてこれに対処し、トリプルトルネードやカニタンクを合わせて猛攻。最後の攻防を制し、“silence”が1本先取した。

 2戦目のステージはゴンズイ地区。“silence”は高低差を活かした上下の連携で相手を倒すが、“さくらっしゅ”の勢いが強く、序盤は青のインクが広がる。“さくらっしゅ”はオーダースロッシャーレプリカを持った“ばるかん”選手が前線を上げ、相手の注意を引きつつ戻る動きで、味方が塗り広げる時間を作った。“さくらっしゅ”が自分たちの得意な戦いかたを見せるが、終盤に“silence”の“あんこ”選手がR-PEN/5Bで相手を射抜いたことをきっかけに、グイグイ塗り広げる。かなりの勢いで返すが……1.8%で“さくらっしゅ”が勝利。本人たちも驚きの表情を見せる僅差だったが、途中までの優勢が活きた形となった。

 3戦目のステージはマテガイ放水路。ここでは“silence”の“えいどり選手”がオーダーローラーレプリカを持ち、得意な戦術を披露。注意を引いてはスーパージャンプで帰る流れで、相手をかく乱する。一方、“さくらっしゅ”は、エクスプロッシャーカスタムを持つ“ふーらむん選手”が前線で激しく攻撃して相手にプレッシャーをかける。さらに、2対1で戦う状況を多く作り、優位に立った。終盤、エナジースタンドを活用して“silence”は反撃に出るが、“さくらっしゅ”のオーダースロッシャーレプリカが迎撃。倒し合いも発生するなか、前線のいい位置をキープし続けた“さくらっしゅ”が2本目を取り、決勝進出を決めた。

準決勝第1試合“silence”対“さくらっしゅ”。

 準決勝第2試合は“TearRain”対“心の怪盗”。1戦目のステージはマテガイ放水路。お互いにリーダーがワイパーの使い手だけに、序盤から激しい斬り合いが展開。“心の怪盗”は“つくよみ選手”がオーダーワイパーレプリカを使って前線で攻撃を続け、そのあいだに味方が塗り広げていく。ややリードを許した“TearRain”だったが、“Norishio選手”がジムワイパーで相手を連続で倒すと、すかさず“りぃれ選手”のスプラマニューバーも攻撃を重ね、反撃に転じる。その後、終盤は倒し合いとなるが、勢いに乗った“心の怪盗”の攻撃力が相手を上回る。“TearRain”の得意とする相手陣深くでの前線維持をさせず、“心の怪盗”が1本先取した。“

 2戦目のステージはヤガラ市場。ここでは“TearRain”が序盤から自分たちの戦いを展開し、ショクワンダーで切り込んだジムワイパーが相手を猛烈にけん制し、スプラマニューバーの援護も加わって優位に立つ。しばらくのあいだ攻撃は続いたが、好きにはさせまいと“心の怪盗”のオーダーワイパーレプリカが奮闘し、相手の勢いをそぐ。お互いに味方をカバーする意識が高く、複数で相手を囲む動きを見せるなか、試合は終盤へ。塗って塗られての状況で盤面は互角といったところだったが、1.8%差で“心の怪盗”が勝利。相手に塗られたところをきっちり塗り返す堅実なプレーが実を結び、超接戦を制して決勝へと進んだ。

準決勝第2試合“TearRain”対“心の怪盗”。

 いよいよ迎えた大一番、決勝戦は“さくらっしゅ”対“心の怪盗”が激突した。過去の甲子園で上位進出経験のある“さくらっしゅ”か、この日勢いに乗っている“心の怪盗”か、注目の1戦となった。こちらも決勝戦は、3本先取での戦いだ。

 1戦目のステージはネギトロ炭鉱。“さくらっしゅ”が前のめりに戦い、“心の怪盗”は自陣側からていねいに塗り広げる展開に。“さくらっしゅ”は“ふーらむん選手”がエクスプロッシャーカスタムで攻め上がり、相手陣を襲う。“ばるかん選手”のスクリュースロッシャーネオによる攻撃も加わり、“心の怪盗”はやや押し込まれる形に。相手を各個撃破することで、しばらく“さくらっしゅ”が優位に立つが、終盤、“心の怪盗”の“つくよみ選手”がジムワイパー・ヒューで切り返すと、“さんく選手”が相手陣まで入り込んで塗り広げたことで、形勢逆転。最後に一気に勢いが増した“心の怪盗”が1本先取した。

 2戦目のステージはゴンズイ地区。ここでも“さくらっしゅ”が序盤から猛攻を見せ、スロッシャーふたりで相手にプレッシャーをかける。“心の怪盗”は相手のキーマンを好きにはさせず、すぐさまこのふたりを倒して押し戻した。中盤はお互いに橋の中央から相手陣をうかがうような姿勢を見せるが、どちらも手堅く守り、一進一退の状況に。終盤、、“心の怪盗”のジムワイパー・ヒューとスクリュースロッシャーが相手陣まで進むが、残り15秒のところで前線を崩されて乱戦に。盤面はかなり乱れたまま試合を追えるが……2.6%差で“心の怪盗”が勝利。後半により多く相手陣に踏み込めていたことが奏功し、優勝に王手をかけた。

 3戦目のステージはユノハナ大渓谷。序盤は各所で戦いが起きるなか、お互いに中央の高台を狙ってけん制し合う。やがて“さくらっしゅ”が、高い位置でスロッシャーが戦う得意な戦術をとり、しばらく優勢をキープ。守りの時間が続いた“心の怪盗”は、“らうる選手”のR-PEN/5Hの遠距離攻撃に、“さんく選手”のヒッセン・ヒューの奇襲が決まり、反撃のチャンス到来。再びスロッシャーのコンビで切り替えそうとする“さくらっしゅ”を抑え込み、さらに中央からR-PEN/5Hのけん制も光る。攻撃の勢いが強く、このまま勝利かと思われたが、“さくらっしゅ”は猛反撃。相手のR-PEN/5Hを倒したことをきっかけにスロッシャーが攻め上がり、最後の瞬間まで塗り返していく。逆転したかにも見えたが……勝利したのは“心の怪盗”! ここも3.8%差とさほど大きな差はなかったが、耐えきって3連勝し、全国決勝を制した!

決勝戦“さくらっしゅ”対“心の怪盗”。

 “心の怪盗”は、予選リーグでは苦戦を強いられ、滑り込みの4位通過。しかし、決勝トーナメントでは甲子園常連の強豪たちを立て続けに撃破し、どんどん勢いに乗っていった。決勝戦の前に“金のジャッジ君のトロフィー(金猫杯のこと)と、見ている人の心、頂戴します!”と“つくよみ選手”が高らかに宣言したとおり、抜群のチームワークと、火が点いたら止められない突破力を見せて、すべてのイカの頂点に立った! なお、“心の怪盗”は、2024年4月13、14日に開催された世界大会“スプラトゥーン3 ワールドチャンピオンシップ 2024”へも出場。世界の強豪を相手に戦った模様は、世界大会リポート記事をチェックしてほしい。

スプラトゥーン甲子園2023 一般チーム部門 優勝チーム“心の怪盗”。
優勝したチームには、キラキラと輝く金猫杯と、専用のネームプレートキーホルダーが贈られた。ここでしか手に入らない王者の証だ。
およそ1年にわたり熱戦がくり広げ得られた“スプラトゥーン甲子園2023 ”も、これにて落着! 全チームの健闘をたたえつつ、ほな、カイサン!!!

ライバルにして戦友! “激しく、楽しく塗り合った選手たちの姿をもっとお届け”フォトギャラリー

スプラトゥーン甲子園2023 全国決勝大会 配信動画

ニコニコ生放送

  • スプラトゥーン甲子園2023 全国決勝大会DAY1
  • スプラトゥーン甲子園2023 全国決勝大会DAY2

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「スプラトゥーン甲子園2023」全国決勝大会 DAY1 予選リーグ

「スプラトゥーン甲子園2023」全国決勝大会 DAY2 決勝トーナメント

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『スプラトゥーン3 イカすアートブック』

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