コンバットフライトシム「DCS World」を展開中のEagle Dynamicsは,サードパーティーのOrbx Simulation Systemsが制作するマップモジュール「DCS: Kola」のアーリーアクセス版を2024年5月3日にリリースすると発表した。Steamで配信中の「DCS World Steam Edition」でも告知が行われているが,公式ショップ,Steamとも,ストアページはまだオープンしていない模様だ。


 2022年6月に制作が発表された「DCS: Kola」は,ロシア北西部に位置する「コラ半島」を中心としたマップとなる。
 バレンツ海に面し,大半が北極圏に含まれるものの不凍港を持つコラ半島は戦略上,ソ連時代から非常に重要な地域だった。閉鎖都市であるポリャールヌイの北方艦隊基地には多数の潜水艦や水上艦艇が配備されているほか,セヴェロモルスク,オレネゴルスクなど,いくつもの空軍基地が存在する。
 バレンツ海から北極海や北大西洋に抜ける潜水艦や艦艇,航空機に対応するため,NATOがレーダー監視網を構築するなど,東西冷戦時代から現在に至るホットスポットとして知られている。


 「DCS: Kola」は,コラ半島からノルウェー海まで,57万5000平方kmという広大なエリアをカバーしており,フィンランドやスウェーデン,ノルウェーなどの空軍基地や緊急時に使用する道路滑走路などが登場するとのこと。
 アーリーアクセス版は夏のテクスチャが使われているが,アーリーアクセス版配信開始後,6月からアップデートを実施し,冬のテクスチャを実装するほか,ノルウェーのエヴェネス,スウェーデンのヴィドセル,ロシアのキルピャブルといった空軍基地を追加する予定だ。
 合わせて,高解像度のオルソ画像(カメラ特性による位置のズレを補正した航空写真)に基づいた改良を続け,都市や工業施設などを追加していく。また,冷戦時代をテーマにした新たなキャンペーンも計画されているという。


 プレイヤーの向けのWeekly Newsletterでは,「Flaming Cliffs」シリーズの最新状況も報告されている。「Flaming Cliffs」は,個々の機体の再現度よりコレクションにフォーカスしたビギナー向けのシリーズで,簡易化された多数の期待が収録される。最新版は2012年にリリースされた「DCS: Flaming Cliffs 3」だが,定期的に有償アップデートが行われてきた。
 新たな「Flaming Cliffs 2024」では,「DCS: Flaming Cliffs 3」の既存機体にMiG-15F-86FF-5Eの3機種が追加され,テクスチャなどの更新も合わせて行われるという。リリース時期は「近日中」となっているが,「DCS: Flaming Cliffs 3」を持っている人は,9.99ドルでアップデート可能だ。
 詳しくは,公式サイトの告知ページをチェックしてほしい。

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