著者近影
 イノベーションって言葉,調べました。なんとなく耳にしてニュアンスで認識していたんだけど,「技術革新」くらいの意味かなあと思ってました。
 ただネットで調べた範囲だと,けっこうふわっとした意味で使われることが多いらしいですね。技術革新という意味はもちろんあるけれど,資源開発だったり,新消費財の導入だったり,そういう意味でも使われていて,けっこう広い用途があるようです。

 で,さらに調べたら「破壊的イノベーション」やら「持続的イノベーション」といった,イノベーションという言葉の世界だけでも種類があるってことも分かりました。
 ちなみに「破壊的イノベーション」とは,過去の市場価値を下げつつ新しい市場価値を生み出す,いわばスクラップ&ビルド的な意味で使われる革新。一方,「持続的イノベーション」とは,現在の市場やら顧客に向けた商品力向上のための革新だそうです。
 ゲイムで言うと,大きなものではゲイム機のモデルチェンジ,ソフトであればアップデートやシリーズの新作がそれに当たるんですかね。

 なんでこんなことを調べたかというとですね。思ったんですよ。「『ユニコーンオーバーロード』(PS5 / Xbox Series X|S / Nintendo Switch / PS4)はシミュレーションRPGのイノベーションや! イノベーション起こしとるで!」って。
 そう思ったそばから疑問を持ったのです。「ん? そう言えばイノベーションってなんだ?」と。使い方,合ってるのか? そもそも細かい意味ってなんだ? それで調べた結果が↑でした。結果,おおまかに合ってて良かったです。


 さて,「ユニコーンオーバーロード」の何が革新かと言うと,とっつきやすさが今までのシミュレーションRPGとは段違いなんです。これまでのシミュレーションRPGのスタンダードは,ターン制だったり,キャラクターの素早さ的なパラメータによって順番が回ってくる方式だったりします。プレイヤーはゆっくり考えられるから,分かりやすいはずなんです。
 でも,本作はリアルタイムで敵味方が同時に行動するシステム。もちろん一時停止というか,命令を出すときに時間が止まる作りではあるから焦る必要はない。今までにも,このタイプのシミュレーションRPGはあるにはありました。でも,ここまでカジュアルにアプローチした作品は記憶にありません。これによって,プレイ時間の短縮を実現しました。
 ターン制だとどうしても自分のターンと相手のターンに分かれているので,相手のターンも見てないといけない。でも,本作はリアルタイムで両軍が動くので,見ているだけの時間がないんですね。あと,ステージの制限時間があって,1ステージ10分もかからないんじゃないですかね。これも時間短縮ととっつきやすさにつながっています。


 リアルタイムアクティブバトルって言うと,情報量が多くてターン制のほうが考えることが少ないと思われがちだけど,そんなことはなかった。けっこう適当にユニット編成をしても戦えるバランスになってるので,単純に時間短縮できてるんです。あ,私はノーマルの難度でやってますので,それ以上の難度だとそうとは限らないであろう点はあしからず。
 ともあれ,このテンポの良さがプレイしやすさを生み出してます。適当にやっても何とかなる,でも,ユニットを組む仲間の組み合わせやスキルの設定などを突き詰めれば,より良い効果が生まれる奥深さ。本作はこれを両立することに成功しました。まさにイノベーション。
 まだおそらく序盤なので,これから仲間が増えるでしょうし,さらに楽しくなること確実です。「シミュレーションRPGだから」という理由で本作をプレイしないのはもったいないです。仲間がどんどん集まってくるところは「水滸伝」に通じるものもありますし,弱小だった軍の陣容が整っていく物語は単純にワクワクします。おススメですよ。


 そんな感じで今週は,(私が)お待ちかねの「ユニコーンオーバーロード」を紹介いたしました。ここまで読んでお気づきの方もいると思いますが,1か月にわたって書き続けたあの作品について,今回は書いてませんね,私。そう,クリアしたんですよ,とうとう。「龍が如く8」(PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One)を。いやー,面白かった。
 結果,ストーリーもしっかり「龍が如く」でした。そして,最後はまた想像の余地が残るエンディング。次があっても驚きませんし,なくても完結した感がある。見事な落としどころではないかと,偉そうですがいちファンとしては感じます。


 作品のストーリーの中では,現実にもある社会問題がいくつか提示されています。「龍が如く」はそれについて,良い悪いを提示しません。その問題が,この世にはあるってことを示すだけです。
 実際,個人で思うところはあれど,社会としての答えは出せません。ただ,向き合わなければならない問題ではあるのです。ここがこの世の難しいところ。答えの出せない問題に対して,どのように向き合うか。
 私は提示された問題の答えとして,「一生懸命,生きるしかない」という芯を食ってないけど,それはそれで正しいであろう答えしか出せませんでした。この考えさせられるプレイ後感,まさに龍が如くイズム。前作「7」がジャンルを変えるという破壊的イノベーションならば,「8」はその変えた部分を深化させたという持続的イノベーション。めちゃくちゃ面白かったです。

 というわけで,今週はイノベーションについて考えた,というか調べた1週間でした。また来週からは今までの感じで書いていきます。イノベーションかどうかはさておき,持続的なやつ。ではまた来週。

今週のハマりゲイム
PlayStation 5:「eFootball 2024」
PlayStation 5:「龍が如く8」
PlayStation 5:「Football Manager 2024」
Nintendo Switch:「ユニコーンオーバーロード」
Nintendo Switch:「不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録」
iOS:「ロードモバイル」
iOS:「ウイニングイレブン カードコレクション」

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,4月13日(土)17:00より福岡・西鉄ホール大会「DRAMATIC DREAM TOUR 2024 in FUKUOKA」を,14日(日)14:00より鹿児島・志布志市「うなぎの駅」特設会場大会「山田水産株式会社 presents『4.14 志布志魚肉決戦 @うなぎの駅』」を開催します。ディーノ選手は13日に須見和馬選手とのタッグで高木三四郎選手&大鷲 透選手と対戦,14日には須見選手とシングルマッチで対戦します。なお須見選手と組んだり戦ったりが続くディーノ選手は,「私が桐生さんなら,さしずめ須見は春日一番。私の背中を見て大きく育てばいい」と語っていました。

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