Sensor Towerは本日(2024年9月18日),IDCおよびMistplayとの共同分析によるレポート「2024年上半期のゲーム市場のスポットライト」を公開した。ここでは,要点をピックアップしてお伝えしよう。


 本レポートではモバイルゲームに焦点が当てられており,これまでの減収傾向は2023年に底を打ち,2024年の前年同期比成長率が6%に達する見込みだという。2024年の世界のゲーム支出総額1650億ドルのうち,モバイルゲームが約50%,家庭用ゲーム機が約25%,PCゲームが約24%,携帯ゲーム機が約1%を占めると予想されている。


 サブジャンル別に見ると,ダウンロード数は「Manage Supermarket Simulator」などのシミュレーターが多い。一方で,収益が大きいのは「ラストウォー:サバイバル」(iOS / Android)が牽引する4Xストラテジー,「MONOPOLY GO!」(iOS / Android)が牽引するコインルーター,「ブロスタ」(iOS / Android)が牽引するMOBAとなっている。


 また,各広告フォーマットに対するアメリカのモバイルゲーマーの感情を調査した結果,リワード動画広告が最も好まれており,通常の動画広告やバナー/ディスプレイ広告は嫌われつつあるとのこと。


 詳細は,Sensor Tower公式ブログを参照してほしい。氏名やメールアドレスを登録すると,レポート全文も無料でダウンロードできる。


[レポート]2024年上半期のゲーム市場のスポットライト

Sensor TowerはIDCおよびMistplayと共同で、ゲーム業界の包括的な分析を実施しました。現在も続くテクノロジー業界の落ち込み、経済の不透明感、競争の激化の中で、モバイルゲームは依然として最大の市場機会です。

Sensor TowerおよびパートナーであるIDCの見通しでは、2024年の世界の消費者のゲーム支出総額1,650億ドルのうち、モバイルゲームが約50%のシェアを維持することを示唆しています。これに対し、コンソールゲーム収益は25%、PC/Macは24%、携帯ゲーム機は約1%を占めると予測されています。モバイルゲームの支出額に関して、2023年は厳しい年でしたが、下落が底を打った可能性があることを示す兆候が見られます。最近のヒット作や新作リリースに牽引され、2024年の前年同期比成長率は6%に達する見込みであることから、新たな成長期に入った可能性が高いと考えられます。本レポートでは、特にモバイルゲームの役割に焦点を当て、2024年に世界のゲーム市場で何が待ち受けているかを探っています。


シミュレーターとMOBAがモバイルのダウンロード数を引き上げ、4Xストラテジーが消費者支出額の成長を牽引

今回の共同分析の一環として、さまざまなゲームジャンルでの市場シェアの変動を調べました。これは、市場全体が2021年に達した最高点から縮小しているにもかかわらず、並外れた成長を見せているジャンルを把握する上で重要です。全体から見るとこれらの変動はわずかでしたが、特にモバイルゲームに関しては、他のシグナルが減少する中、消費者との親和性を読み解くために有効でした。

ダウンロード数を見ると、シミュレーターがダウンロード数シェアに基づくサブジャンルのトップ5で首位に立っています。一方、収益シェアはそれぞれ『ラストウォー:サバイバル』『MONOPOLY GO!』『ブロスタ』に牽引された、4Xストラテジー、コインルーター、MOBAが上位を獲得しました。


市場別の最も人気のあるゲームや、Sensor Towerのゲームインテリジェンスがゲームのリリース方法をどのように変えるかについての詳細は、レポート全文を無料ダウンロードしてください。

2024年上半期を特徴づけたモバイルゲーム

2024年上半期に好調であったモバイルゲームは、よく知られているボードゲームのモバイル版、パズルとライフスタイルのメカニクスを融合した仕掛けの豊富なマッチ3ゲーム、終末世界をテーマとした4Xストラテジーゲームなど多岐にわたります。これらのゲームの成功を促進する共通の要因は、強力なIPを利用し、市場の勢いに乗り、ライブオペレーションを活用していることです。


このようなゲームのストアダウンロード数と収益、上位市場、およびオーディエンスの分析に関してSensor Towerが提供している詳細なインサイトについては、レポート全文を無料ダウンロードしてください。

消費者のプライバシーの重視とゲーム内広告に対する見方の変化

IDCによると、アメリカのモバイルゲーマーはリワード動画(RV)広告を好み、11%の肯定的な感情を示しているのに対し、動画広告は最も不人気で、感情の値は-11%でした。プレイアブルは5%、ネイティブ広告は3%で、やや肯定的な感情となりましたが、バナー/ディスプレイ広告については-7%の感情となりました。長期的(2019年第3四半期〜2023年第3四半期)には、動画は-24%、バナー/ディスプレイ広告は-19%と、特に低いネットセンチメントスコアを示しています。これは、ゲーマーがRV広告を一貫して好んでいること、また動画およびバナー/ディスプレイ広告全般に対して嫌悪感を抱いていることを示しています。


この結果はMistplayによっても裏付けされています。同社の調査によると、ゲーマーは主に報酬とインセンティブ(42%)、ゲームジャンルとの関連性(40%)、魅力的なゲームプレイ(38%)によって広告に興味を持ち、新しいゲームをインストールするように動機付けされています。ただし、プレイヤーの約50%は「広告が多すぎる」ことを離脱の最大の理由として挙げており、14%が広告を見た後に離脱し、別のゲームをインストールしています。広告のエンゲージメントを向上させ、離脱率を下げるには、広告に特別なインセンティブや関連するコンテンツを組み込むことが推奨されます。これによって、プレイヤーの体験全体を通して価値を付加することで、コンバージョン率や長期的なエンゲージメントを向上させることができる可能性があります。


モバイルゲーマーがあらゆる種類の広告フォーマットについてどのように感じているか、またモバイル広告戦略で最善を尽くすために知っておく必要がある戦略については、ゲーム市場のスポットライトレポート全文を無料ダウンロードしてください。

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