ソニー・インタラクティブエンタテインメントとFirewalk Studiosは,8月24日にローンチしたばかりのオンライン専用アクションゲーム新作「CONCORD」(PC / PS5)の運営を見直し,9月6日にもサーバーを中断し,PCおよびPS5向けの購入者全員には全額返金するとアナウンスした。


 「CONCORD」は,5vs5に分かれたプレイヤーが戦い合うというチーム対戦アクションで,異なるスキルを持つ16人のフリーガンナーから好きなキャラを選んでプレイしていくヒーローシューターだ。2018年にFirewalk Studiosが設立されてから開発が続けられており,2023年8月にソニー・インタラクティブエンタテインメントにより買収されたことで,“PlayStation 5にとってのオーバーウォッチ”などとも言われていた。

 しかし,発売前のアルファテストやベータテスト時から注目されることはなく,ローンチ直後のピークアクセスが,最大で697人の同時接続者数に留まるなど船出に失敗。キャラクターがアクション映画にそっくりな顔の色をしていたり,戦士らしからぬ風貌だったりと魅力がない上,持続的な人気を維持する「オーバーウォッチ 2」や「VAROLANT」が基本プレイ料金無料でリリースされているにも関わらず,39.99ドルという強気な価格設定が敬遠されたと思われる。IGN英語版が報じるところによると,Steam版が1万本,PlayStation Store販売分が1万5000本ほどのセールスに留まっていたらしく,直近では30人ほどのプレイヤーしかアクセスしていなかったという。


 アメリカ時間の9月3日に投稿されたPlayStation.Blogに投稿されたエントリによると,Firewalk Studios側は「最善の策を決定し直す」としており,今後はゲームに手を加えて無料リリースに切り替える可能性はあるものの,ローンチ以降の2週間ほどでは,欧米のゲーマーコミュニティからはゲームの方向性について批判や嘲笑を浴びてきただけに,その展開は不明だ。

 すでに「CONCORD」の各販売サイトでのストアページは削除されて購入はできず,それぞれのストアの規定によって全額が購入者向けに払い戻しされるとのこと。オンラインゲームが2週間でオフラインになるのは前代未聞だが,「HELLDIVERS 2」でライブサービスのゲームに弾みを付けたはずのソニー・インタラクティブエンタテインメントにとっては,大きな誤算となってしまった。

An important update on Concord from Firewalk Studios: https://t.co/MxZ1Sxpayu pic.twitter.com/3OcPFDqmDX

— PlayStation (@PlayStation) September 3, 2024

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。