シンガポールのパブリッシャSoft Sourceが2024年8月8日に配信したNintendo Switch版「Matchmaker Agency(マッチメーカー・エージェンシー)」(インドネシアの開発会社:Niji Games/MelonCat)は,恋の相手を探す人々をマッチングさせてカップルを成立させていくシミュレーションゲームだ。Switch版の価格は3980円(税込)で,先に配信されていたPC(Steam)版は2300円(税込)で購入できる。本稿では,Switch版をプレイした感想とともに,ゲームの基本的な流れを紹介しよう。

日本語,英語,中国語(簡体字/繁体字)の字幕に対応している


使い魔の猫「チャールズ」の導きで,
マッチングエージェントの営業開始!


 本作の舞台となるのは,恋を求めて人が集まる街「アモラヴィル」にあるマッチング会社だ。プレイヤーは祖父母から会社を受け継ぎ,マーケティングをこなしながら顧客をマッチングさせ,会社の評判を上げていく。ただし,会社に残された借金を1年以内に大家に払わなければ土地を取り上げられてしまう問題も抱えている。プレイヤーは祖父母に仕えていた使い魔「チャールズ」(しゃべる猫)のサポートを受けながら,恋のキューピットとして数多のマッチングを成功させ,会社を発展させていく。

ゲーム開始前に難度が決められる。最初は簡単な「ストーリー」,ノーマルな「クラシック」がおすすめだ(最高難度「キューピッド」をやってみたところ,よく考えてプレイしないと歯が立たない……!)
祖父母が運営していたマッチング会社を継ぐことになった主人公は,15年ぶりにアモラヴィルに戻ってくる。使い魔だというチャールズは,昔から会社のサポートをしている頼もしい存在だ

 物語はアドベンチャー形式で進行し,チャールズや借金を取り立てにくる大家,特別な依頼人との会話では選択肢が発生する。相手好みのものを選んで,キャラクターたちとのやりとりを楽しもう。

賃貸料を取り立てに来る大家は,最初は新人の主人公に冷たく当たる。物語が進むと,主人公の努力を認めてくれるようになるだけでなく,依頼人として登場する場面も……!?
顧客としてやってきた依頼人との会話では,マッチングの際に必要な情報が手に入ることも


マッチメーカーとしての手腕を振るおう!


 マッチメーカーとしての運営は,ゲームのメインとなるオフィス画面から行う。マッチングをするために必要な「顧客」「マーケティング」についてチャールズがレクチャーしてくれるので安心だ。期限は100週間あるので,その間にうまく会社を運営して借金を完済しよう。

オフィス画面の上に表示されているのは,左から「受け入れ可能な顧客の最大数」「現在の週」「資金」「現在の評判(星マーク)」だ。その下に「借金残高」と「次の支払い週」が確認できる。評判はマッチングが成功するたびに上昇し,マッチングに失敗したり,顧客にいいサービスを提供できなかったりすると下がる。評判(星)がなくなるとゲームオーバーだ


●「顧客」と面接し,相性の良さそうな2人をマッチングさせよう

 「フォルダー(顧客)」画面では,会社に登録している顧客リストが確認できる。好みのタイプや好き嫌いなど顧客のさまざまな情報が表示されるので,ここで趣味や相性が合いそうな2人を組み合わせよう。デートを成功させることで,アイテムの購入や借金返済に必要なコインを獲得でき,会社の評判が上昇していく。

顧客情報の中には未完成のプロフィールも含まれており,「?」部分は面談をうまく実行することで開示される。なお,面談は一度に3人まで選択可能だ
相手の気分を損ねない選択肢を選びつつ,情報を埋めよう。情報が多いほうがマッチング成功率を上げられる。一度失敗しても何度か面談できるが,失敗が続くと退会してしまうので気を付けよう


●特殊な力で挑む「デートイベント」。とある1組のカップルマッチングに迫る!

 チャールズからのレクチャーを進めると,真のマッチメーカーの力が手に入り「デートイベント」が実行できる。デートスポットの選択や,2人のデート中の行動をサポートできるもので,プレイヤーの選択によってデートの行く末が決まる。選択肢は時間制限があるので要注意だ。

真のマッチメーカーの力とは,チャールズ曰く主人公の一家が持つ特別な能力「縁結びの能力」だ。猫のチャールズもそうだが,ところどころファンタジックな設定が垣間見られる

 チャールズの教えを胸に,ある日やってきた2人の男性をマッチングさせた。好き嫌いや理想だけでなく,恋愛対象も人それぞれ。このゲーム,とにかく個性豊かすぎる人物が盛りだくさんである。

筆者の事務所にやってきた真面目そうな渡辺平介と高学歴の横山 亘は,どちらも恋愛対象は男性だった。ちなみに同性愛者の場合,異性愛者とのマッチングはできないが,バイセクシュアルとは可能だ
デートスポットは,渡辺の理想にあわせてカフェをチョイスしてみる。ドキドキなデートの始まりだが……初っ端からから渡辺が横山を素通りしてしまうという失態を目の当たりにしてしまった。頭を抱えた筆者(恋のキューピッド)だが,のちにナイスな導きができて,2人の雰囲気はいい感じに……!?
気になるデートの結果は見事マッチング! すてきなカップルが誕生した。ちなみに,マッチングできてもその後うまくいかなくて,またオフィスに顧客として戻ってくることもある。渡辺と横山は戻ることなく,末永く幸せでいてほしい


●顧客を探す「マーケティング」

 たくさんの顧客をマッチングさせるためには,利用者を増やすことも重要だ。そのために必要な「マーケティング」では,所持金を消費してさまざまな施策が実行できる。不定期に開催されるイベントやテレビ局のインタビュー依頼に参加することでも顧客は増えるが,会社の評判が下がる場合もあるので注意したい。また,所持金の残り額にも気を付けよう。

最初は,50コインで1週間分の効果が発揮する「パンフレットの配布」を実行した。テレビのCMや雑誌は何週間か効果が継続する


●便利な「ショップ」もチェック!

 ショップでは所持金を消費することで,マッチングの際に便利な機能やアイテム,新たなデートスポットなどを開放できる。いずれもゲームを有利に進めるためには必須なので,お財布の中身と相談しつつ購入を進めていきたいところ。

アップグレートは,オフィスやショップのさまざまな項目を強化してくれる。個人的には「マッチメーカーの勘」の購入がおすすめだ。選んだ顧客2人の相性や特性を見やすくピックアップしてくれる優れものだ
デートスポットが開放されていく「スポット調査」。特別な顧客のマッチングを成功させることでもデートスポットが開放される


●そのほかの楽しみもチェック!

 本編のほかに「フリープレイモード」と「キャラクター作成」も楽しめる。フリープレイモードは,メインストーリーはほどほどにマッチメーカーの作業重視で遊べるものだ。「キャラクター作成」は見た目だけでなく,本編に出てくる顧客のように好き嫌いや理想などの項目も設定できる。作成したキャラクターはゲーム内に登場するらしいが,今回のプレイでは確認できなかった。確率的に登場しないこともあるようだ。


 恋のキューピッドとして,たくさんの恋を成立させていく「Matchmaker Agency」。ゲームに慣れていない人からすると,やることがたくさんあって難しそうに見えるかもしれないが,プレイしてみるとやるべきことが分かりやすいので,サクサクと遊べた印象だ。また,デートイベントの展開が破天荒だったりと独特の面白さがある。一風変わったゲームをやりたいという人は,ぜひプレイしてみよう。


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