ドイツで開催されているゲームイベントgamescom 2024の2K Gamesブースで,Firaxis Gamesが開発を進めるターン制ストラテジー「シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII」(PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One / Nintendo Switch)のプレス向けプレゼンテーションが行われた。


 2025年2月12日にリリースされる予定の「シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII」については,事前に開催されたプレスイベントに参加し,約3時間のデモ版をプレイしたうえで開発者にインタビューした記事を掲載している。シリーズ従来作には見られなかったほどの大きな変更が加えられており,30年を超える伝統を維持しつつも新作らしいアピールポイントも十分に用意されていたので,未読の人は,ぜひ目を通してほしい。


 変更点として挙げられるのは,時代の移り変わりが「時代の移行」(Age Transition)と呼ばれ,「古代」(Antiquity Age)「探検の時代」(Age of Exploration/中世),そして「近代」(Age of Modern Times)の3段階に明確に分けられたことだ。2回ある時代の推移はゲーム世界に一斉に訪れ,そのつど,何かの大きな変化が発生する。
 また,エジプト文明からモンゴル文明に,といった感じに,プレイヤーが文明(またはその属性)を乗り換えることも可能になるという。


 2K Gamesのビジネスブースで行われたプレゼンテーションに登壇したFiraxis Gamesのエグゼクティブプロデューサー,デニス・サーク(Dennis Shirk)氏は,上記のイベントでの発表をなぞりつつ,新たに「1つの時代は200ターンほどで終わります」と述べた。
 確かに,デモ版をプレイした限りでは,120ターンほど続けてもまだ紀元前だったので,古代,探検の時代,近代の各時代ごとに約200ターンで終わるように調整されているのだろう。
 もっとも,時間の流れるスピードを変更することでターン数が変わる可能性もあり,サーク氏の話は「スタンダード」でプレイした場合だと思われる。ともあれ,「シヴィライゼーションIV」以降,歴史の流れが「スタンダード」で500ターンに固定されていたのとは異なるようだ。


 サーク氏はまた,「もしプレイヤーが時代の移行を引き起こさなければ,ほかのAI文明が起こす」とも述べる。前回のイベントでの話題と合わせて考えると,時代の移行で起こるイベントに耐え抜けば,次の時代には,すべてのユニットが「古代から探検時代の最下層に」という具合に変化し,全勢力が同じスタートラインに立つのではないかと思われる。

 具体的に,時代の移行で何が起こるかといえば,サーク氏はローマ文明を例に,「周囲に独立勢力が生まれる」と語った。
 独立勢力(Independent Power)は,前作「シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI」の「都市国家」「蛮族」を合わせたような新しい勢力で,軍事行動を起こしてくるだけでなく,プレイヤーとの外交交渉や交易なども可能だ。歴史上の西ローマ帝国はゲルマン民族の大移動の中で滅んだが,ゲームでは,マップ中に独立勢力が誕生し,大陸を巻き込む大混乱に発展するのかもしれない。


 まだ分からない部分も多い「シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII」だが,PlayStation 4やNintendo Switchにも対応したうえで,2025年2月12日にリリースされる予定だ。
 前作の発売から8年が過ぎ,最近は生活のリズムも落ち着いてきたというファンにとって,「あと1ターン,……もう1ターンだけ……」と徹夜を続けてしまう恐ろしくも楽しい日々が待っているはず。続けて発表されていくであろう新情報に注目したい。

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