シンガポールに本社を置くデベロッパVirtuosは本日(2024年8月28日),イギリスのデベロッパThird Kind Gamesを買収したと発表した。


 Virtuosは2004年に中国の上海で設立され,2018年にシンガポールに本社を移しつつ,現在までに中国やマレーシア,EU,北米,東京など,23拠点に3800名以上の従業員を抱える企業となった。これまでに「FINAL FANTASY XII THE ZODIAC AGE」や「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」,「Horizon Zero Dawn」などのタイトルに携わっている。

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[2023/09/23 00:27]
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 Third Kind Gamesは,元Activisionのスタッフ9名が2016年に設立したスタジオだ。これまでに「ハースストーン」や「Sea of Thieves」,「Forza Horizon 4」などのタイトルに対し,AAA共同開発の専門知識を提供してきた。

画像は「ハースストーン」公式サイト(外部リンク)より

 今回の買収により,Virtuosはグローバルな事業拡大とサービス提供を強化し,世界トップのゲーム開発企業を目指す。また,Third Kind Gamesはクライアントが求める柔軟性を高めるため,2年以内に人員の倍増を目標としている。


<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>


VirtuosがThird Kind Gamesを買収し英国に進出
Third Kind Gamesは、『Sea of Thieves』や『Hearthstone』といったタイトルに貢献しており、VirtuosのAAA級ゲームの共同開発能力を強化する予定です。
左から: ダレン・ボーウェン、ジョン・ロクスバーグ、ラヴ・タラニー、マイク・ニモ、ネイサン・コパード、シルウェスター・ザルーガ、ティム・ダン、グラハム・ワトソン、ダン・ヒューズ

世界有数のゲーム開発企業であるVirtuosは、イギリス最大級の独立系ゲーム開発会社であるThird Kind Games社を買収したことを本日発表しました。これによりVirtuosは、長い歴史と教育、メディア、コミュニティーや業界団体などのインフラを備える、世界的なゲームハブとして知られる英国に拠点を構える事となりました。また、Third Kind Gamesが拠点を置くレミントン・スパは、『Fable』、『Far Cry 5』、『Formula 1』、『Forza Horizon』などの主要なタイトルが生まれた地元のゲーム産業の地であり、今回の買収によってVirtuosは戦略的にその中心に位置づけられることとなりました。

Third Kind Gamesは2016年、元アクティビジョンのベテラン9人のチームによって設立されたされました: ダレン・ボーウェン Darren Bowen(Chief Operating Officer)、グラハム・ワトソン  Graham Watson(Chief Technology Officer)、ラヴ・タラニー  Rav Tharanee(Chief Strategy Officer)、ティム・ダン  Tim Dunn(Chief Product Officer)、ダン・ヒューズ  Dan Hughes(Lead Programmer)、ジョン・ロクスバーグ  John Roxburgh(Art Director)、マイク・ニモ  Mike Nimmo(Principal Programmer)、ネイサン・コパード  Nathan Coppard(Design Director)、シルウェスター・ザルーガ  Sylwester Zaluga(Technical Director)。

レミントン・スパにあるThird Kind Gamesのオフィスとチームメンバーのコラージュ写真

Virtuosによる買収後も、9人の共同設立者は引き続きThird Kind Gamesを率いる予定です。70人以上のスタジオチームは、これまでに『Fable』、『Forza Horizon 4』、『ハースストーン(Hearthstone)』、『Predecessor』、『Sea of Thieves』などのタイトルに対し、AAA共同開発の専門知識を提供してきました。同チームは、ゲーム開発モデルの柔軟性を求めるクライアントのニーズに応えるため、2年以内に人員を倍増させることを目指しています。

ラヴ・タラニー

Virtuos StudioであるThird Kind Gamesの最高戦略責任者であるラヴ・タラニーは次のように述べています。「私たちは、世界的に有名な最大規模のゲーム共同開発パートナーであるVirtuosと提携できることを大変嬉しく思います。これによってThird Kind Gamesのエキサイティングな新章が始まり、私たちのアイデンティティーの中核である革新的かつクリエイティブなビジョンを育み続けながら、Virtuosと共に成長を続け、新たなAAAプロジェクトに挑戦することができます。Virtuosにとって初めての英国での事業展開として、私たちがそのグローバルな足跡を広げる上で重要な役割を果たすことを誇りに思っています、そして、共にゲーム業界の限界に挑戦していくことを楽しみにしています。」

クリストフ・ガンドン

Virtuosの西部地区マネージングディレクターであるクリストフ・ガンドンは「Third Kind Gamesの共同設立者たちは、ビジョンと目的を共有することの重要性を体現しています。彼らは、世界でも屈指の密集したゲーム開発拠点で成功を収め、8年以上にわたって国産およびグローバルなAAA IPのポートフォリオを築き上げました。私たちは、コンテンツに対するゲーマーの需要が高まる中で、彼らの共同開発能力の拡大を加速させることに非常に期待しています。また、重要な市場での成長を続け、顧客により近い存在になれることを目指しています。」と述べています。

この買収により、Virtuosのグローバルな事業拡大とサービス提供の成長がさらに強化され、世界トップの外部ゲーム開発企業を目指すという目標が一層進展します。昨年、Virtuosはアート制作スタジオGlass Eggを通じてダラットに進出し、東京でスタジオを立ち上げたほか、ワルシャワとプラハにエンジニアリングに[MS1]特化したVirtuos Labsを設立しました。最近では、ロサンゼルスのBeyond-FXを買収し、リアルタイムVFXサービスも新たに追加しました。

Third Kind Gamesの買収にあたり、Aream & Co.がVirtuosの独占的な買収側財務アドバイザーを務めました。Third Kind Gamesは、Level Up、Hansel Henson、およびBurgess Hodgsonの助言を受けました。

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