2006年にリリースされて人気となったアクションRPG「Titan Quest」以来,実に18年ぶりとなる続編「Titan Quest II」(PC / PS5 / Xbox Series X|S)。gamescom 2024のTHQ Nordicブースでライブデモが初公開されていたので,チェックしてきた。


デモを解説してくれたGrimlore Gamesのフロリアン・ジョナス(Florian Jonas)氏(左)と,ヴィンセント・グローニュウゲン(Vincent Groenewegen)氏(右)
 本作の開発は,「Spell Force 3」で知られるドイツのGrimlore Gamesが担当する。物語の舞台では,報復の女神ネメシスが何かの原因で暴走をし始め,人々や神々の運命を堕落させ,歯向かおうとすれば厳しく罰するようになっていた。ギリシャ世界のどこかにある島の砂浜に流れ着いた主人公は,自らの運命を変えるためにネメシスの居場所を求め,さまざまな世界を旅していくというストーリーが描かれる。

 アクションRPGと言えば,おどろおどろしいダークファンタジーの世界が舞台のものが多いが,「Titan Quest」シリーズでは,明るい太陽の光に洗われたような地中海気候が表現されているのが特徴だ。序盤では,照り返しの眩しささえも感じる砂浜や岩肌,大理石の古代建築,そして乾燥した大地に広がる低木であふれる独創的なファンタジーの世界が広がっている。

 もちろん,前作同様にイチティアン,ケンタウルス,サテュロス,ハーピィ,セイレーン,グリフォンといった神獣を題材にした雑魚モンスターから,巨大なボスキャラなども登場する。


 また,「Titan Quest II」では2つのマスタリーを組み合わせることで異なるシナジー効果を生み出し,それがキャラクタークラスを作り上げていくという独特なシステムも継承している。今回のデモでは,「Warfare」と「Storm」を組み合わせ,氷結魔法と近距離攻撃で戦っていくという,前作では「Thane」と呼ばれたコンビネーションでのプレイを見られた。

 UIは前作と多く変わっており,継承している部分と新要素の部分が分かりづらかった。それぞれのスキルに「モディファイア」が存在しており,アクティブスキルであれば5段階,パッシブスキルなら3段階に分けて成長させられることが確認できた。
 パッシブスキルの成長には独自のスキルポイントが用意されており,前作でありがちだった高価なパッシブスキルのためにポイントを節約せざるを得ない状況が回避されているようだ。


 モブについても前作を彷彿とさせ,今回のデモで紹介された序盤においては,3〜5体くらいのイチティアンやクラブが集団で道なりにたむろしている状況だった。これについてデモを紹介してくれたゲーム開発者は,「無数のモンスターが襲い掛かってくるようなシーンは本作にもない」と念を押す。

 その反面,敵キャラクターはグループ攻撃を仕掛けてくるなどAI面が多様となり,イチティアンが網を投げてプレイヤーを動けなくしてきた。リーダー格のユニットが混ざっている場合では,足止めされると受けるダメージが大きくなりそうなので注意が必要。ただし,戦闘ごとの回避の動きは2回に限定されていることもあり,1つひとつの敵グループに対して,どう戦うのかを瞬間的な判断で決めていくのは面白そうだ。


 今冬にもリリースされるという「Titan Quest II」のアーリーアクセス版は,12時間ほどのゲームプレイを楽しめるそうだ。世界観やユニークなクラスシステムでほかのアクションRPGとの違いはしっかりと強調されており,「ディアブロ IV: 憎悪の器」「Path of Exile II」を筆頭としたアクションRPGジャンルでも注目を浴びるのは間違いないだろう。






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