2024年8月16日〜18日に韓国の釜山にて開催されたインディーゲームイベント「BIC2024」に,JINOGamesが開発し,NEOWIZがパブリッシングを行うナラティブパズルアドベンチャーゲーム「Goodbye SEOUL:梨泰院編」が出展されていた。



 本作は,小惑星の衝突による地球滅亡まで残り6か月となり,文明も秩序も失われて荒廃したソウルを舞台に,ひょんなことから宇宙にわずかな人だけが逃れる計画があることを知った少女が,その極秘プロジェクトの真実を明かすためソウルを探索するという作品だ。
 とくに特別な力があるわけでもない主人公のラヨンは,破壊された街の至るところに存在する障害物や無法者をなんとか回避して,目的地にたどり着かなくてはならない。

地球滅亡への絶望感からか治安は悪化。街は廃墟と化している

 そんな本作はSteamでのリリースが決まっており,今回プレイしたデモ版もすでに体験版として配信されているものと同様で,日本語にも対応している。

大量の靴が橋の上に放置されたり,欄干に吊るされたりしている。その理由は……絶望や恐怖から少しでも早く逃れようとする心情はつらいものがある

 そのため,すでにプレイした人も少なくないだろうが,ここで簡単にプレイした内容も紹介しておこう。
 本作では基本的に,奥に向かって移動しながら,立ちはだかるさまざまな障害に対して,対抗手段を考えて突破していくことになる。

 例えば,目の前の巨大な水たまりに電流が流れる電線が垂れていたなら,足を踏み入れれば感電の危険性が高い。そこで,近くの電源を操作してオフにしたり,人が乗れそうなキャスター付きのカゴ(通電はしないらしい)があれば,それをうまく水たまりの中心付近に置いて,カゴを経由して渡ったりすればいい,といった感じだ。当然,これらを組み合わせる場面もある。
 特別な能力はないラヨンだが,意外と壁をよじ登れるだけの力や,そこそこのジャンプ力を持つサバイバルに強い女性ではあるようだ。

デモ版で遊べるのは序章と1章のみ。ストーリーが進めば,より難しい障害が待ち受けているのだろう

 もし,操作を誤り感電してラヨンが倒れてしまっても,その直前からすぐにリトライできるので,突破方法に悩んだ場合もまずは試してみて,その結果を受けてどうやって突破するのか考えていけばいい。1つ1つのパズルの解法を集中して思考できるのはうれしいところだ。


JINOGamesのJINO氏
 さて,この「Goodbye SEOUL」は副題にもあるとおり,「梨泰院(イテウォン)編」ということで,ソウルにある梨泰院の街を舞台にしたエピソードがメインで展開されるようだ。ラヨンがそこに行く理由は体験版を最後までプレイすれば分かるだろう。
 そして,本作を制作するJINO氏によると「Goodbye SEOUL」はシリーズ展開していくとのこと。今回はあくまで梨泰院編であり,ここで物語が終わるというわけではなさそうだ。なお,梨泰院編のボリュームは4時間くらいになるだろうとのことだった。

 JINO氏はもともとゲーム業界とは異なるVRやAIに関するデザイナーをしていたそうで,実は「Goodbye SEOUL」も1人で3年ほどをかけて制作しているそうだ。本作が気になった人は,まず体験版を試してみよう。


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