コロプラとバンダイナムコミュージックライブは2024年4月14日に,「『アリス・ギア・アイギス Expansion』成子坂製作所(仮)定時株主総会」を東京・有楽町よみうりホールにて開催した。
 本イベントは,スマホアプリ「アリス・ギア・アイギス」(iOS / Android / PC)のTVアニメ版が放映1周年を迎えたことを記念したものだ。比良坂夜露役の沼倉愛美さんをはじめとしたキャスト陣が登場,キャラクターへの思い入れを語ったり,オリジナルの朗読劇を披露したりした。本稿では,その昼の部の様子をお伝えしていこう。


●「『アリス・ギア・アイギス Expansion』成子坂製作所(仮)定時株主総会」昼の部 出演者一覧(敬称略)
・キャスト
沼倉愛美(比良坂夜露/山野薫子 役)
根本京里(高幡のどか 役)
谷口夢奈(下落合桃歌 役)
松井恵理子(四谷ゆみ 役)
大和田仁美(蛙坂来弥 役)
田澤茉純(宇佐元杏奈 役)

・ミニライブ
鈴木愛奈
堀内まり菜
下落合桃歌(CV:谷口夢奈)

MC:儀武ゆう子(富田海良 役)
ゲスト:花井宏和(監督)


左から,儀武ゆう子さん,鈴木愛奈さん,堀内まり菜さん,花井宏和氏,沼倉愛美さん,根本京里さん,谷口夢奈さん,松井恵理子さん,大和田仁美さん,田澤茉純さん

アニメの制作現場で使われそうな「オリジナルカット袋」には,来場者特典である複製原画の3枚セットが入っている。複製原画の内容は昼の部と夜の部で違ったものが用意されていた


キャスト陣が自身の演じるキャラクターへの思い入れを語る


 スマホアプリ「アリス・ギア・アイギス」は,特殊兵装「アリスギア」を身に纏い,謎の敵「ヴァイス」と戦う少女「アクトレス」たちの物語だ。
 これをTVアニメ化したのが「アリス・ギア・アイギス Expansion」(以下,Expansion)だ。主人公の比良坂夜露に憧れる高幡のどかが,「成子坂製作所」で一人前のアクトレスを目指して奮闘する様子が描かれる。
 この日は成子坂製作所を愛する「株主」(ファン)たちが会場に集い,有楽町よみうりホールの座席は,ほぼすべてが埋まる盛況となった。

 トークコーナーでは,キャスト陣に加え,監督である花井宏和氏が登場し,キャスト陣が自分の演じるキャラクターをひと言で紹介するというテーマで,キャラクターに対する演者ならではの深い洞察や愛が語られた。

 沼倉さんの夜露評は「大きな子」。すべてを受け入れ,他者を認められる器の大きさを表現したひと言だ。花井氏の「限りなく真っ直ぐな性格であるがゆえに葛藤することも少ない人物である」という指摘に対し,だからこそ「Expansion」には(さまざまな迷いを抱えており,夜露と対照的な)のどかという存在が必要だったのではないか,と沼倉さんは自身の考察を語った。

 そんな夜露に憧れるのどかを演じた根本さんも,夜露は器の大きさが太平洋で,懐の深さはマリアナ海溝だと絶賛。プライベートでも「夜露さま」呼びが抜けないと語った。


 また,沼倉さんは兼ね役で演じた薫子への評も語ったが,そちらも夜露と同じく「大きな人」。「Expansion」では皆を支える縁の下の力持ちとしての側面が描かれ,器の大きさを感じたそうだ。
 通常のアフレコでは兼ね役は別録りされるが,夜露と薫子の掛け合いは分けずに収録したこともあったという。沼倉さんはこの日の舞台上で生アフレコを披露。同時に2人を演じるという離れ業に,株主たちも唸っていた。

 根本さんはのどかについて「普通な子」と語った。普通な部分を多く持つ人物であり,共感できる部分を集めて演じたという。夜露への思いを暴走させることが多いのどかだけに,株主やほかのキャスト陣からは普通という評に疑問の声もあがった。しかし,花井氏いわく,コメディ的な作風ゆえに感情の動きを膨らませて描かれているだけで,のどかは一番人間臭い人物であり,普通の人だそうだ。


 続いて,桃歌の「お友達」である谷口さんの評は「イジってもOK,なんだかんだで愛される子」。いろいろとイジられることが多い桃歌は,第6話「下落合桃歌殺人事件」で事件の被害者になることもあった。しかし,これも花井氏をはじめとしたスタッフの愛ゆえのことだという。
 この話では演歌調のキャラクターソング「中野慕情」も披露される。桃歌の歌があるいうことでアイドル風の曲を想像した谷口さんだが,ド演歌のイントロを聞いて大いに驚いたそうだ。

 そして,松井さんがゆみを表すひとこととして選んだのは「借金」。ゆみは借金を返済すべくいろいろな騒動を巻き起こすが,最後に痛い目を見る“オチ担当”であるところに,王道アニメ的な良さがあると語った。

 大和田さんの来弥評は「ちゃんと忍者をやってる子」。彼女が使う「アーバン流忍術」も,アニメ化されたことでさまざまな機器を駆使する描写が具体的なものとなり,解像度が上がったと大喜びした。

 アナウンサーでありアクトレスでもあるという杏奈を,田澤さんは「ストイック」と形容する。ニュースを読むなどアナウンサーとしての出番では,杏奈のプロ意識を尊重したフラットな演技をしたものの,花井氏からは逆に杏奈としての部分を出して欲しいというオファーも出たそうだ。

 そして,儀武さんは海良を「姉御肌の頼れる人妻」と絶賛。台詞は少ないものの,新婚なのに仕事も両立している様に母性が溢れているとリスペクトした。なお,母性という意味では,第2話で兼ね役として演じたモブの母親も印象的だったとのこと。自分も母であるという共通点があるだけに思い入れもあるそうで,Blu-rayで確認して欲しいと語った。

 朗読劇では,謎の密室に閉じ込められてしまったアクトレスたちが描かれた。脱出方法が見つからないばかりか,夜露とのどか,ゆみと来弥の身体と心がそれぞれ入れ替わってしまった。皆が混乱しているところに,突如として謎の声が語りかけてくる。過去に犯した罪を告白しないと,この密室からは出られないというのだ。果たして皆の運命やいかに……?

 入れ替わった2組が演じるドタバタに加え,謎の声がアクトレスだけでなく“中の人”にも罪を告白するよう迫るなど,カオスな展開に株主たちも大笑い。締めくくりには桃歌の「中野慕情」も披露され,朗読劇は賑やかに幕を閉じた。


 続くミニライブのコーナーでは,鈴木さんがオープニングテーマ「Dash and Go!」,堀内さんがエンディング「Just a little bit」を披露。そしてエンディングテーマはキャスト陣と鈴木さん,堀内さんがOVAのエンディングテーマ「ココロふわり」を合唱して締めくくりとなった。


 会場では新情報も発表された。コトブキヤのプラモデル「メガミデバイス」との新たなコラボが行われ,アナザー「高幡のどか 師門」が2025年に発売される予定であるという。そして,「コトブキヤオンラインショップ」(外部リンク)では,2024年4月15日からイベントを記念したグッズが販売されている。

 「アリス・ギア・アイギス」関連商品を2000円(税込)買うごとにランダムで特製ミニステッカー(全6種)もプレゼントされる(外部リンク)ので,ファンはお見逃しなく。


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