Atariは,1982年にAtari 2600版がリリースされた「Yars' Revenge」の関連作品となる,「Yars Rising」の制作を発表した。
 本日(2024年4月18日)配信された任天堂の情報番組「Indie World 2024.4.17」の海外版では,トレイラーが公開されているが,対応プラットフォームはNintendo Switchのほか,PC(Steam,Epic Gamesストア),PlayStation 5,Xbox Series X|S,PlayStation 4,そしてXbox Oneとなっている。発売は,2024年後半とのこと。
 コンシューマ機版の日本展開は現段階で発表されていないが,発表に合わせてオープンしたSteamのストアページによれば,テキストとインタフェースが日本語にも対応しているという。


 「ヤーの復讐」として日本でも知られる「Yars' Revenge」は,AtariのゲームデザイナーだったHoward Scott Warshaw氏が制作したタイトルで,「ヤー」と呼ばれる自機を操作して,敵のボスであるQotileを倒すため,Qotileを取り囲んでいるシールドにミサイルを撃ったり,かじったりして削っていくという,だいたいそんな感じのシューティングゲームだ。
 ヤーがハエのような姿の生物であることはマニュアルを読むまでまず分からないという粗いドットや,あまり滑らかとは言えない動きなど,現在の視点で見るとあまりパッとしないゲームかもしれないが,発売当時は大ヒットを記録し,Atariタイトルの中でも屈指の人気を誇った。
 ちなみにWarshaw氏は,大量に売れ残ったことから砂漠に廃棄されたと噂され,2014年頃にその真偽を確認するための発掘調査が行われて多数のカートリッジが見つかった伝説のタイトル「E.T. the Extra-Terrestrial」の開発者でもある。


 「Yars' Revenge」にインスピレーションを得たという「Yars Rising」は,オリジナル版とは似ても似つかぬ2Dのプラットフォームアクションで,謎のパトロンに雇われた若きハッカー木村恵美が,怪しげなQotech社の奥に潜入するといった物語が展開する。
 ロボットやエイリアンのような敵が押し寄せる中,恵美は走ったり,ジャンプしたり,ハッキングしたり,ステルスを駆使したりしてピンチを切り抜けていく。プレイを進めることで,さまざまなスキルを獲得してパワーアップするというRPG的な要素も盛り込まれており,サイバーパンク風のダークなグラフィックスも魅力的だ。
 どのへんが「ヤー」なのかといえば,恵美がハッキングのために挑戦するミニゲームが「Yars' Revenge」っぽいらしい。


 本作の開発を担当するWayForward Technologiesは,「魂斗羅 オペレーション ガルガ」や「熱血硬派くにおくん外伝 River City Girls」「新・熱血硬派 くにおたちの挽歌 -with River City Girls Extra-」などで知られる北米のデベロッパ。River City Girlsと同様,「Yars Rising」にも多数のアニメションシーンが用意されるようだ。続報を楽しみにしたい。

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