著者近影
 あまり主語はデカくならないように,というか,決して勝手に同世代を代表しないようにしたいものなんだけど,中年になるともう自分の歳に対して執着がなくなりません?
 いや,先日(5月18日)47歳になったんですけどね。あ,いいです,おめでとうとかは。実際,私も先週の原稿を書いている段階ではあんまりピンと来てなかったし。そんなもんだと思うんですよね。

 私だけ? 年々,知人から祝われなくなるからね。今年に関しては,「誕生日おめでとう」メッセージがプロレス関係者では同い年の大家 健選手からいただきました。あとはプロレス関係者じゃない人から9通。合計10通。
 いやマジよ,コレ。9通には母と姉と親戚2名が含まれてるからね。人前に出る仕事をしててこれよ? 後輩に至っては0。最近,だいぶ心開いてたんだけどなあ……。
 というのは冗談で! いや冗談じゃないけども! でも実際,あんまり気にならなくなってきてるんですよ。誕生日に祝われなかったってことよりも,そもそも誕生日自体に対しての話。なので,しれっと47歳になりましたとさ。

 それで今週の連載はと言いますと,誕生日とはいささかも関係なく,その日にゲイムのイベントに出演しておりました。「アーケードアーカイブス 10周年記念イベント」に。
 私はゲイム芸人フジタさん,札幌吉本のオタク芸人大林宜裕さんとの3人で,イベントの幕間を埋める賑やかしとして参加したのですが。これがね,いいイベントだったんですよ。

 ところで,話は変わりますがイベントの翌日(5月19日)に大阪で試合があったんですがね。それがDDTプロレスの松井レフェリーの30周年記念大会だったんですよ。これもね,いい大会だったんです。

 何をもってして「いいイベント」「いい大会」だと思ったかというと,どちらも「主催者の想い」が詰まってたんですよね。松井レフェリーの大会のほうは,30年で付き合いのあった人を集めて,ただの回顧的な試合ではなく,あくまで「今」および「未来」を見せてたんですよ。
 「なつかしい」ではなく,あくまで「おもしろい」を追求した大会でした。プロレスのことなのでこの連載では深く掘り下げませんが,同じような感慨が「アーケードアーカイブス 10周年記念イベント」にもあったんですよね。


 そもそもアーケードアーカイブスは,1980年代や1990年代を中心としたアーケードゲイムを復刻するというプロジェクトじゃないですか。それって,ともすると「なつかしい」という感覚をユーザーに提供していると思われがちです。でも,違うんですよ。
 もちろん「なつかしい」という感覚もユーザーにはあるでしょう。ただ,アケアカが目指してるのは,きっとそこじゃない。時代を越えても,今プレイしても,今プレイするからこそ「おもしろい」。これを提供してるんだと思います。

 実際,この日も新プロジェクト「アケアカ2NEOGEO」が発表されました。アケアカのNEOGEOタイトルをPlayStation 5とXbox Series X|Sに展開するというものですが,ネットワーク対戦やタイムアタックの要素が追加されるそうです。これ,昔にはなかった遊び方なんですよ。
 最速クリアとか対戦とかね,そういう要素はありました。でも,それをオンラインで離れた人とも共有できるっていうのは,今の時代ならではの要素じゃないですか。ただ「なつかしい」だけを追求しているのであれば,入れる必要はない。
 でも,今後を見据えて「今の時代ならではの遊び」を導入しようとしている。そうすることによって,昔のゲーセンで遊んでいない世代も楽しめるようになりますから。

「第478回 アーケードアーカイバー 10周年記念イベント&第1回 アーケードアーカイブスアワード授賞式スペシャル!」配信映像より

 周年ということで後ろ向きになりがちなイベントを,未来へつなぐものとして捉えてたんですね。松井レフェリーもアケアカも。だから,いいイベントだと思ったんです。
 これからも続く。未来が見えてワクワクする。この感情って,ポジティブもいいとこですからね。これからも頑張って生きようって思えるじゃないですか。誕生日の近辺に,こんなにもポジティブなイベントやら大会に参加できて良かったなというお話でした。

 ちなみに,4時間のアケアカイベントでは,大トリにゲイム芸人フジタさんが「『VS.スーパーマリオブラザーズ』のノーミスクリアを一発勝負でやってみる」という出し物が行われました。控室では「ステージ6-3,8-3が最難関。そこさえクリアすれば……」と呪文のようにブツブツ呟きながら練習してたんですが,そこはさすがゲイム芸人。6-3も8-3もなんとか一発でクリアしたんです。
 会場はものすごい盛り上がりでした。6-3をクリアしたあと,6-4,7-1,7-2へとステージが進んでいくたびに大きくなる歓声。漂う緊張感。エンディングの生演奏のためにスタンバイしていた新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団の団員さんも,ピンチの場面で「ひえーー!!」って叫ぶほどの一体感でした。
 8-3でハンマーブロスの猛攻を回避したとき,その場にいたすべての人間が「すげーー!」って叫んだはずです。

「VS.スーパーマリオブラザーズ」

 ま,そんな最大の難所をクリアして,あとはウイニングランだというところ,最終ステージ8-4でふわっとミスしてしまったわけですが。そこはゲイム芸人。オチもしっかりつけてくれました。
 とはいえ,普通の人ではあの盛り上がりは作れません。ゲイム芸人のすごさを垣間見ましたね。フジタさんも私と同い年。私も頑張ります。あらためてハムスターさん,アーケードアーカイブス10周年,おめでとうございます。

アーケードアーカイブス10周年記念イベント終了しました!ご来場いただいたみなさま、YouTubeでご視聴いただいたみなさま、そして関係者のみなさま本当にありがとうございました!最高でした!
これからもアーケードアーカイブスをよろしくお願いいたします!#アケアカhttps://t.co/m8JvEAZL9e pic.twitter.com/E9NBa78bgR

— HAMSTER Corporation (@HAMSTER_Corp) May 18, 2024

 というわけで,今週はすごくいいイベント2つに参加できて,結局は例年になくいい誕生日になったんじゃないだろうか,というお話でした。例年に増して祝われなかったけどね!
 そんな感じでまた来週。というか,また来年。

今週のハマりゲイム
PlayStation 5:「eFootball 2024」
PlayStation 5:「Rise of the Ronin」
PlayStation 5:「SAND LAND」
Nintendo Switch:「百英雄伝」
iOS:「ロードモバイル」
iOS:「ウイニングイレブン カードコレクション」

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,5月26日(日)11:30より東京・後楽園ホール大会「KING OF DDT〜20th Anniversary〜FINAL!!」を開催します。ディーノ選手は大石真翔選手とのタッグで,大鷲 透選手&平田一喜選手,納谷幸男選手&正田壮史選手と3WAYタッグマッチで対戦します。ディーノ選手は「大石選手を含む全員を殲滅したうえで,メインの試合を食ってやる」つもりらしいです。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。