AGCが8日発表した2024年1~3月期の連結決算(国際会計基準)は、最終損益が209億円の赤字(前年同期は220億円の黒字)だった。ロシア事業からの撤退に伴う損失を359億円計上した。製品の販売価格の低下も響いた。

売上高は前年同期比2%増の4987億円だった。電子機器関連の材料の出荷数量が増え、円安による増収効果も出た。営業利益は30%減の241億円だった。建築用ガラスやカセイソーダ、塩ビといった主力製品の販売価格が低下し、採算が悪化した。

バイオベンチャーへの投資資金の流入が停滞している影響で、バイオ医薬品の製造受託事業も振るわなかった。米国で金利が高止まりしており、「想定よりも回復が遅い」(宮地伸二最高財務責任者)という。

同日午後1時に連結決算を発表した後、同社株が急落した。終値は592円(10%)安の5244円となった。24年12月期通期は従来予想を据え置き、売上高は前期比4%増の2兆1000億円、純利益は19%減の530億円とした。

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